後編:コロナ禍も1年経ったが・・・ ~今後の為の振り返り(省り)~

○ 『 「(過度な)二者択一」は避けた方が望ましい理由 』2020年12月5日掲載

何故、「(過度な)二者択一」は避けた方が望ましいかの理由ですが、それが《 「(過度な)二者択一」は、一見すると「選択肢」が提示されているかのような錯覚を起こさせるが、その実は、「身動き出来ない」状況を創り出してしまい、結果として何の「行動(作為)」も起こさせない働きをしてしまう(可能性が大) 》という事です。

 

《 (仮にテストで)「100点」しか全く意味が無いのであれば、一生懸命に勉強して(作為)「100点」を目指すよりも、勉強しないで(不作為)「0点」を取る方が遙かに楽チン!!! 》なぜなら《 「99点」でも「1点」でも、はたまた「0点」でも、同じく「全く意味が無い」のだから 》そして、このケースでは、《 「逆」に、努力などの「行動(作為)」を取る事に、全く意味を見い出せなくなる(身動き出来なくなる) 》という事に結び付いてしまうかもしれません。

 

おみくじなどを引く際に、仮に「あなた」が《 「大吉」以外は全く意味が無い 》と「考えて」いたとします。
そして、ここでの、《 「~以外」はという所には、「(過度な)二者択一」の「カラクリ」が潜んでいる!!! 》という点を覚えておいて下さい。
つまり、《 一見すると、「~以外」はという「選択肢」が無いような錯覚を起こさせるが、その実は、「大吉以外」は「全てが(大)凶」などの、「対極」とも言える「対象」が必ず背後に隠されている 》からです。

 

「(過度な)二者択一」という側面では、「黒(色)」と「白(色)」を思い浮かべるケースも多いです。
刑事ドラマなどでは、「犯人(や犯した罪)」の事を「クロ」などと呼んだりもしています。
そこで、「犯人(や犯した罪)」という「言葉」から、これも極端な例えですが、《 仮に「全て」の「犯人(や犯した罪)」を「黒」とすると、小さなお子さんが出来心でやってしまった万引きなどと、大の大人が身勝手に犯してしまった殺人などと、どこで「線(境界線)」を引く事が出来るのだろうか・・・ 》との「問い(掛け)」が出て来ます。

《 「黒」などの「一つの対象」のみに焦点を当て続けていると、次第に「黒」だけしか見えなくなり、段々と、その「黒」ですら「黒」と認識し辛くなっていき、時には、「自分自身」が「黒」と「同化」してしまう恐れも出てくる(しかも、それに気づけない)・・・ 》という傾向が高くなる可能性もあります。

 

《 もし「あなた」の身近な所に「存在」している、小さなお子さんが出来心でやってしまった万引きなどを、殺人などと同じく「黒」としてしまうと、その子は反省や更生などの「希望」を奪われてしまうのと同じ事になり、一方で、大の大人が身勝手に犯してしまった殺人などを、万引きなどと同じく「黒」としてしまうと、その大の大人は「都合の良い方便(その後の再犯などの言い訳など)」として活用し続けてしまう(かもしれない) 》という帰結にならないとも限りません。

我慢出来ずにしてしまった立ち小便などの微罪と、煽り運転などで引き起こされる交通事故などの重罪とを、《 「同列」に語る事は出来ない、なぜなら、仮に「黒(犯罪)」という範疇の出来事だとしても、やはり、同じ「黒」の中においても「グラデーション(濃淡)」が存在しているから 》

 

「黒(色)」と「白(色)」というメタファー(比喩)を活用致しましたが、《 「白色」とは他の「全ての色」の要素を兼ね備えて(併せ持って)おり、その意味から「白色」は「黒色」をも「含んで」いる 》

《 「命(健康)」の問題にせよ、「経済(生活)」の問題にせよ、あるいは、他の様々な問題にせよ、「幸せ」とは「何か」という事を、一人一人が「考える」必要性が問われている・・・ 》という面が「炙り出されている」とも言えます。

「岐路(分岐点)」というのも、やはり、「(過度な)二者択一」には当てはまらず、《 岐路(分岐点)とは新たな創造の「源の一つ」でもあり、それと同時に新たな創造の「過程の一つ」でもある 》

 

以上のような概要です。
この回では、テストやおみくじ、また犯罪(犯人)などで使われる黒(色)などの言葉をメタファー(比喩や暗喩)として活用し、「(過度な)二者択一」に陥る事のリスクなどについてご紹介致しました。

そして、現在の世の中や社会の仕組みの多く(の場面)においては、この「(過度な)二者択一」を強いる手法が使われております。
つまり、「グラデーション(濃淡)」が覆い隠されているとも表現出来ますが、これが「口では」多様性と言いながらも、「心の中」ではなかなか受け入れられていない(実践出来ていない)「真の理由」ともなっております。

そして、このような仕組みは意図して「格差」を創りたい「誰か」が考え出したものでもあり、このような傾向は前編・中編でもお伝えしてきたコロナ対策でも同様に当てはまってしまっているものでもあります、、、