帰属意識の活用法 ~性暴力等からの回復や魂の視点も含め~:フェミニズム運動という契機

1つ目は司馬遼太郎 氏の『 風塵抄2 』(中央公論社)の中に掲載されている《 悪魔 》(1992年(平成4年)6月1日)というエピソードから、ごく一部のみを抜粋してお届けしてみます!

 

《 村びとA「われわれは、同じ顔つきをしている。習慣も言葉もおなじだ」
  村びとB「そう、だまっていても心が通じあう。寄りそっていると、心がやすまるじゃないか」

  安らぎという日常そのものを共有するのが、集団というものである。
  民族といってもいい。

  が、“ 敵 ”が設けられると、形相が一変する。
  「むこうのやつらとは、われわれはちがう
  と誰かが叫び、“ 民族 ”が結束する。

 

  結束すると、理性がなくなって、おだやかな人達が別の人間になる。

  ヒトラーに煽られたドイツ人のようにである。
  「やつらを殺せ」

  解体されたユーゴスラビア連邦のように、たがいに殺しあい、相手の街を焼き、戦車で押しつぶしあう。
  他者からみると、地獄をつくりあっている。

  人間の奥底には、悪魔がひそんでいるそうである。
  すくなくとも民族間紛争は、悪魔のしわざというほかない。 》

 

このエピソードは今から約30年前に書かれたものであり、司馬 氏の目に映る《 当時の状況が反映 》されていると思われますが、TOPICSでは、

 

戦争に繋がる種も・・・

日々の私達の日常生活の中で植えられ芽吹いていく・・・

 

とお伝えしております。
そして1992年というのは、私においては高校を卒業して1浪目の予備校時代になりますが、私の高校生の時には湾岸戦争が起こりました。

この湾岸戦争とはクウェートに侵攻したイラクに対し、アメリカが中心となった多国籍軍が応酬したものですが、これが《 キッカケ 》となって2001年のアメリカでの同時多発テロの要因になったとも言われております。

そして、2003年に国連安全保障理事会の決議も無い中、アメリカはイラクに侵攻しますが、その《 名目 》となった大量破壊兵器は見つかりませんでした。

日本は人道復興支援の名目の元で自衛隊を派遣し、参戦したその後のイギリスではイラク戦争の事後検証という《 振り返り 》を行った報告書において、証拠も根拠も不充分であり、かつ《 外交手段も尽くされていなかった 》との結論を出しますが、言わば間違いを認めたとも言われております。

この一連の戦争には宗教(観)なども関係しており、また、今でも様々な見解もあり、事実がどこにあるのかも不明瞭な点もあるとは言え、少なくともここでも帰属意識が深く関係しているのはお分かりになるかもしれません。

 

そして、エピソードにはヒトラーとの言葉も出ておりましたが、ヒトラーの権力の源泉となったものと、現在、憲法改正案として俎上に上げられている緊急事態条項も《 本質は同じ 》です。

ちなみに、今年の通常国会も始まりましたが、国民の知らぬ間に、権力側から言い換えれば《 鬼の居ぬ間に 》!?かは分かりませんが、この憲法上の緊急事態条項も現在進行形で既に色々と段階やレベルを上げて勝手に進められておりますが、このようなとても重要な事ですらメディアは一向に(ほとんど)報じようとしていないのは何故なのでしょうか、、、

これは原発の稼働期間の延長と新増設でも、汚染水の海洋放出でも、軍備拡張とそれに伴う増税などでも、どれも《 同じ穴のムジナ 》です。
そして、今年は私も言い淀(よど)むのを止めにし、(mRNAによる)コロナワクチンにおいても然りです。

 

《 手遅れになってから気づいても遅い 》、、、という点を今年は特に意識する必要があります、、、

マイナンバーカード一つ例に取ってみても、作った人と作らない人との間で《 国(政府)による差別(作った人だけ優遇する) 》が既に行われている事でもお分かりになるかと思われるのですが、、、