心が置き去りにされている現代 ~コロナ禍の精神科病院から~

この番組では、病床数898全国最大の精神科病院である東京都立松沢病院が取り上げられております。
この松沢病院では、都内の他の精神科病院などからコロナ陽性患者を積極的に受け入れておりますが、そこでの新型コロナ専用病棟の内実に1年間密着した内容です。
そして、この病院での医療従事者等の方々の様々な取り組みや孤軍奮闘などには、本当に頭が下がるものでもありますし、とても素晴らしいものですが、今回のTOPICSでは松沢病院ではなく、別の側面」に(主に)焦点を当てて参ります。

 

では、ここから内容に入らせて頂きますが、その前に一つだけお伝えさせて頂きます!
それは、この番組を素材として活用するのは、ある理由から昨年は控えておりました。
と言いますのは、

 

やはり「今に到るまで」気づけていない・・・

 

という私自身の本音からです。
そして、このような趣旨のコメントを致しますと、

 

「何に」気づく必要があるのか教えて欲しい・・

 

などのご意見が圧倒的に多くなるかと思われます。
が、しかし、

 

「何に」気づく必要があるのかは・・・

お一人お一人「違う」ものであるが・・・

必ず「身の周り」に存在しているものである・・・

 

という点に「最初に気づいて」下さい、、、

では、改めて本題に入って参りますが、先ほど「別の側面」とコメント致しましたが、それはクラスターが発生した2つの精神科病院へ焦点を当てるという意味です。
故に、この先に登場してくる各々の証言等におきましては、特段の断りがない限り、医療スタッフや患者さんの方々におかれましては、クラスターが発生した病院での証言となります。
また、この番組内でも同じようにプライバシー保護の為に当事者の顔や声は改変などがされておりますので、このTOPICSにおきましても個人を特定される事なく、各々の証言等を取り扱って参りますが、その中には同一の方の複数の証言なども含まれております点をご理解とご了承下さい。

それでは、この番組の冒頭は3名の方の証言から始まっていきます、、、

 

(クラスターが発生した病院に入院していた)患者さん:
『 同じ部屋の人が感染して、ドンドン周りにうつっていって、それで閉じ込められちゃう
  すごい怖くて。
  本当に、もう不安でいっぱい。
  このまま死んじゃうんだなって、、、 』

 

(クラスターが発生した精神科病院に勤務する)看護師さん:
『 感染して出勤できなくなる職員が多くなって、ひどい時には(患者)20人くらいを受け持ったこともありました。
  他の場所のクラスターに比べて、あまり問題視されていないというか、、、 』

 

松沢病院(当時の)院長の齋藤正彦 医師:
『 多くの地域の精神科の病院で身体の病気が起こった時に、(精神疾患のある)患者さんが受ける治療は、精神に障がいが無い人が受けている治療より、明らかに劣っている。
  コロナは我々が見て見ぬふりをしようと思っていた問題を明らかにした 』

 

では、実際かつ具体的にどのような事が行われていたのかを見て参ります。