心が置き去りにされている現代 ~コロナ禍の精神科病院から~

この番組は昨年(2021年)の7月の放映であり、しかも、1年間の密着という点からも、当初は今から前々年(2020年)の夏頃からの内容(内実)になる事と思われます。
その当時は今回の新型コロナウイルスについては不明な点も数多く、社会的にも混乱が起こっていた事もあり、保健所や病院などの対応にも不手際のような事や、気づけていなかった点などがあった事も、致し方ない面もある事と感じます。

また、他の保健所や病院では地域の実情の違いなどもある事でしょうし、懸命に取り組んでおられる方々も多い事と存じます。
また、ある意味では精神科病院という、一般の病院とは少し趣(おもむき)も変わらざるを得ない面もある事でしょうし、これは介護施設などでの認知症などの方々や、発達障がいなどのお子さんがいらっしゃるご家庭など、また、成長途中の幼稚園や保育園などの場所でも似たような課題に直面している事と思います。

そのような前提の元である事をご理解とご了承頂いた上での、私からの締め括りです!

 

現在、第6波と言われているオミクロン株に関し、私は医師でも専門家でもありませんが、メディアなどでは無症状や軽症がほとんどであり重症化率は低いのだから、感染者の数に捕らわれずに重症化した人を治療出来る体制を整える事の方が必要だ、などの見解が多くを占めて来ているようにも感じます。

勿論、コロナ感染による重症化の患者さん、そして、それ以外のご病気や怪我などの一般治療も含めた医療体制を整備する事は、とても大切で必要な事です。
また、確かに経済を回していく事も必要な事であるのも理解は出来ます。
しかし、重症者の定義についても国や各自治体では基準がバラついており、それにより重症者に計上される人数にも大きな開き、、、と言うより、大きな「解離」が起こっています、、、

 

そして、冒頭部分で少しコメントさせて頂きましたように、このような最近の風潮には「後遺症」に関してはほとんど触れられておりません。
経済を回す事にだけ目を向けている内に、後遺症により休職や退職に繋がってしまう事があれば「本末転倒」になりますし、実際に後遺症に悩まされ、苦しんでおられる方々は現在も増え続けております。
中には1年以上も後遺症が続き、有効な治療法も無い事で希望を見い出せず、落胆などをされている方々も同様に増え続けております。
このような状況では「心(気持ち)」にも大きな影響を及ぼしているのは論を待たずです、、、
そして、何より、

 

「その先の(コロナ後の)人生」の方が長く続いていく、、、

 

という視点は決して見過ごされては(見落とされては)ならないものです。
そして、当然の事ながら、このような事はお仕事(という時間)に限定されるものでも無く、年齢などでも左右されるものではありません。
そして、今回の番組の事例からは、

 

「生きる」価値のある者と・・・

「生きる」価値のない者と・・・

 

いえ、、、もっと極端に言葉を変えると、、、

 

「生かす」価値のある者と・・・

「生かす」価値のない者と・・・

 

という傾向が高まって来ています。
このような「優生保護(思想)」とも言えるものは、これ迄のTOPICSでも幾度もお伝えして来ておりますが、「他人事と自分事」「無関心」「分断(分離)」なども「源や本質は同じ」です。

そして、優生保護(思想)などの言葉や、今回の舞台の精神科病院などは、多くの方々においては「無関係」と思われているかもしれません。
果たして、そうでしょうか、、、