【 偽り(虚偽)の記憶が作られる仕組み 】
子ども達の証言を調査した、心理学者のエリザベス・ロフタス氏は、ある現象に気づいたと話します、、、
ロフタス氏:
『 子ども達とセラピストの対話を見てみると、非常に示唆的な誘導尋問が行われていると感じました。 そうした誘導尋問が行われている中で、偽の情報を与えられると、人は自分の中に偽の記憶、虚偽記憶を生み出す事があります。 』

そして、偽り(虚偽)の記憶とは、
《 実際には体験していないのに、本人には現実に感じられる記憶 》
になります!!!
そして、番組では、
(性的虐待があったかのような)状況をイメージする(セラピストからイメージさせられる)
↓
(セラピストから問われ続ける事で)繰り返し思い出す(イメージする)
↓
偽り(虚偽)の記憶(に繋がる可能性がある)
との「流れ」が紹介されています。
それと同時に、ロフタス氏は次の点も指摘します、、、
ロフタス氏:
『 私は(証言した)この子ども達の記憶が、偽物だとは言えません。 もし虚偽記憶だった場合、それがどのように作られるか説明するだけです。 その記憶が本物か虚偽か、証明する手段はないのですから。 』

では、裁判の「結末」を整理して伝えます!
【 無罪になっても 】
1989年11月2日、裁判の結審を迎え、12人の陪審員はレイモンドと母の65件の嫌疑に関し、6万ページに及ぶ124人の証言や証拠を精査しました。
そして、1990年1月、2人に評決が下されます。
65件の嫌疑の内、レイモンドと母に関する52件は、全員一致で「有罪ではない」との評決でした。
そして、母は(ほぼ)身の潔白を証明されたものの、レイモンドは残る13件の嫌疑に関し、意見が割れて「評決不能」となりました。
そして、1990年5月7日、レイモンドの第2次公判が開始されましたが、この公判でも「性的虐待はあった」と証言する子どももいました。
そして、1990年7月、レイモンドに関する5件の嫌疑は検察が取り下げ、残り8件の嫌疑全てが「評決不能」となりました。
8件の内訳では、6件が「有罪ではない」が多数、1件が「6対6」の同票、1件が「有罪」が多数となったものの、全員一致が原則である事から、曖昧さを残しつつ、無罪(正確には「有罪ではない」)が確定しました。
しかし、判決後も、数人の子どもは「虐待は確かにあった」と記者会見で証言します。
一方、レイモンドは名前を変え、ロサンゼルスを去ったと言われます。
そして、虐待を受けたと証言した子どもの一人は、40才を越えた2018年のインタビューでも「虐待はあった」とコメントしました、、、

では、物語(事件)の紹介は終了です!
そして、物語の「流れと結末(評決)」を眺めると、
子どもの証言を信じれば、子どもが「嘘を付いた」事になり・・・
子どもの証言を信じなければ、「虐待を見逃す」事になり・・・
子どもの嘘を貫き通せば、「えん罪が生まれる」事になり・・・
のように、とても悩ましい出来事です、、、