火のない所に煙は立つ?立たない? ~潜在意識とマクマーティン児童施設裁判から~

ところで、現地のアメリカではプレスクールと呼ばれる、幼稚園に入る前の2才~5才の子どもが通う教育施設があります。
そして、このマンハッタンビーチという町では、地元の名士一族が運営する伝統と信頼のある有名校としてマクマーティン・プレスクールがあり、入学する迄に半年の空き待ちが必要になるほどの人気がありました。

そして、時は1983年8月12日、マンハッタンビーチ市警察署に一本の通報電話が掛かってきました。
その電話の主は39才の母親であり、マクマーティン・プレスクールに通う2才の息子が男性職員から性的虐待を受けたとの内容でした。

そして、程なくして同年の9月7日、男性職員のレイモンド・バッキー(25才)が逮捕されました。
彼はマクマーティン・プレスクールの園長の孫であり、保護者からの信頼も篤い人物でした。

 

と、ここで少し時代背景を勘案してみますと、当時の1980年代のアメリカにおいては児童虐待の問題が表面化しており、性的虐待の大規模調査も行われていました。
その調査結果では、1976年に判明した虐待件数が1,975件であったのに対し、1982年には22,918件との報告がなされていた状況です。

と、このような背景も当時のアメリカにはありましたが、レイモンドは無罪を主張し、証拠も不十分だった為に即日(9月7日に)釈放となりました。

 

すると、翌日の9月8日、取り調べをし釈放した警察はある対策を取りました。
この対策は今から振り返るとあまりにも過剰であったとの判断がなされているものですが、その対策とは既に卒業した人も含め、保護者200世帯に一斉に次のような内容の手紙を送りました。

 

《 レイモンドが9月7日に逮捕され、児童への性的虐待の疑いがある。
  裸の写真が撮られているかもしれない
  昼寝の時間にレイモンドが子どもを連れ出したなど、犯罪行為の目撃及び自分が被害に遭っていないか子どもに聞いて欲しい 》

 

とのものでした。
この警察からの手紙に親達は衝撃を受け、不安や心配で一杯になっていきます、、、

更に警察からは、不安や心配があれば専門機関のセラピーを子ども達に受けさせるようにとのアドバイスまで出されました。
この専門機関というのがロサンゼルス最大の児童虐待の治療施設であるCII(国際児童研究所)という所であり、そこのセラピスト達が3ケ月にも及ぶ子ども達への聞き取りを始め、約400人の子ども達がセラピストに証言をしていきました、、、

 

では、ここで小休止です(笑)
特に小さなお子さんがいらっしゃる方々におかれましては、気持ちも分かる!(ある意味では)警察の対応も当然!であるなどのご意見もある事でしょうし、どのように捉えても、また色々なご感想があって然るべきものですので、お子さんがいらっしゃる方、あるいは、いらっしゃらない方を問わず、ここから少し「想像力」も活用しながら読み進めてみて下さい!

ちなみに、セラピストも登場してきましたが、何か焦(きな)臭い!?と感じた方は、、、いい線まで行ってるかもしれません!?(笑)