アドラーは心理学?スピリチュアル? ~ソーシャルディスタンス(社会的距離)と広場恐怖症も含め~

そこで、今回素材として活用するのは、2016年にEテレで放映された『 100分 de 名著 アドラー「人生の意味の心理学」(全4回放送) 』からお届けして参ります。
そして、この番組に解説として出演されていた、哲学者・カウンセラーの岸見 一郎 氏(この方はアドラー心理学の第一人者と言われ、数多くのアドラーの書籍を翻訳している方でもあります)は、このアドラーの様々な視点(を理解し、実践する事が出来れば)について、

 

『 個人の人生はもとより世界が変わる 』

 

と番組の冒頭で述べておられました。
では、そのようなアドラーの世界の体験に進む前に、少しだけ、この番組からアドラーの「人となり」をご紹介して参ります!

アドラー(1870年~1937年)は、当時、フロイトとユングと並ぶ、心理学の三大巨頭の一人と称されていました。
そして、このアドラーの視点というのが、第一次世界大戦後のヨーロッパやアメリカで多くの反響を呼び起こしました。

 

アドラーは幼い頃「くる病(ビタミンDの欠乏などにより、特に子ども時代において骨の成長が上手く進まず、骨が通常よりも柔らかくなってしまう病気)」を患っていた事により、体の自由が利かない時代を過ごしていました。
ちなみに、これは余談ですが、このTOPICSでも幾度かご紹介しております、20世紀最大の催眠療法家と言われております、ミルトン・エリクソンも小児麻痺により体が不自由でしたが、この幼少期において、体が不自由な点を逆に活用し、多くの人々の観察に当てていた事は有名な話でもあります(笑)

 

そして、アドラーは大人になってからは内科医として開業し、その後「劣等感(の持つ力)」をテーマに据え、精神医学の道に進んで行きます。
そのような中、1914年の第一次世界大戦で精神科医として従軍し、傷付いた兵士が再び兵役に就けるのかを判断していました。
そして、ここでの体験を基に、「闘わない為には何をすべきか?」を理想として掲げ、独自の視点(心理学)を築いていきます、、、

 

では、退屈?に思われたかもしれない「人となり」のご紹介はここ迄に致しまして、内容に入って行きますが、まず、先ほどの岸見 氏は、これも番組の冒頭において次のよう(な趣旨を)述べておりました。

 

『 (今でもそうだが)多くの心理学では(人を)「タイプ分け」する

  しかし、アドラー心理学は「個人」心理学であり、「実践」心理学である

  故に、(理解し、実践するには)「勇気」が要る 』

 

と。
ちなみに、「タイプ分け」とは「分割出来る」という視点であり、アドラーの「個人」というのは「分割出来ない」という視点です、、、
それでは、ここからが本題となっていきますが、「「勇気」が要る」との部分、、、準備は宜しいでしょうか???
冗談です!!!大丈夫ですよ(笑)