「情報」で繋がって重なっている免疫(細胞)と量子 ~今さら聞けない!?免疫の仕組みも~

このように自然免疫が私達の体(内)を守ってくれていますが、ウイルスの中には、この自然免疫をすり抜けるものもいます。
このすり抜けの際には、先ほどの警報を知らせる粒(子)の放出の量が少なくなる事があります。
すると、働ける食細胞の数が減少してしまう事になり、これが故にウイルスは更に増殖しやすくなり(飲み込まれる数が少ない為に)拡大に結び付いていきます。
これはウイルスの変異(ウイルスが自らで自らの設計図を書き換える事)によっても起こり得ます

 

このような事態が体の中で起こっている事により、自然免疫の反応(働き)が落ち、感染していても発熱等も出にくくなる事から、一見すると無症状のように見えてしまうというケースが起こってきます。
当初は無症状(のように見える)とは言え、このままではウイルスは増え続けている為に、後々には症状(悪化)として現れてきやすくなります。
そして、自然免疫だけでは対処出来なくなり、症状(悪化)が実際に現れてくると、免疫細胞の次なる働きの場面へと移っていきます!

 

この次なる場面では、先ほどの食細胞が応援を求める為に、伝令役の食細胞(樹状細胞)となって移動して行きます。
そして、この伝令役の食細胞が別の免疫細胞を見つけ取り付きます。
この時に、食細胞が飲み込んだウイルスの断片を、その別の免疫細胞に差し出し、

 

そのウイルスの「情報」を別の免疫細胞が受け取る

 

という事が行われています。
すると、「情報」を受け取った免疫細胞は姿を変え、(「情報」の対象となる)特定のウイルスのみを攻撃する、

 

キラーT細胞へと変身する!

 

という現象が起こってきます。
私がウルトラマンや仮面ライダーが好きな理由も、この辺り!?にあるのかもしれません(笑)

そして、変身を遂げたキラーT細胞はウイルスに感染した細胞を見つけ出し、それに取り付いていきます。
このウイルスに感染した細胞の表面にはウイルスの断片が突き出されていますが、キラーT細胞は先ほどの伝令役の食細胞から受け取った「情報」と照らし合わせ、それが一致したら攻撃を開始していきます。
すると、攻撃を受けた細胞はウイルスと共にバラバラになり崩壊します。
この時のキラーT細胞は感染した細胞にとって毒となる物質を注入しています。

 

が、しかし、中には感染した細胞の表面に出る前に、ウイルスの断片が細胞内部で分解してしまうケースもあります。
そうなってくるとキラーT細胞はウイルスに感染している細胞を見つけられなくなってしまいます。
これでは、またまたウイルスが更に増殖していってしまいます、、、
この段階まで来ると、今度は更なる免疫細胞である、

 

B細胞が登場!

 

してきます。
このB細胞も同じようにウイルスの「情報」を与えて貰い小さな物質をたくさん放出し始めていきます。
これが、

 

抗体の正体!

 

です。
この抗体がターゲットたるウイルスに近づいて行き、ウイルスが細胞に侵入する際の取っ手(偽の鍵)に付着します。
これによってウイルスは細胞に感染する事も、増殖する事も出来なくなります。
こうして行き場が無くなってしまったウイルスを、最初の食細胞が再び飲み込んでいきます。
そして、ここ迄くると体は徐々に快復に向かって行きます

 

、、、が、しかし、キラーT細胞とB細胞はこれでお役御免になった訳ではありません!