「間(ま)」につけ込まれぬように ~私の反社会的勢力とヘビ体験(笑)~

この時は外国人女性を雇用した接待を伴う飲食店の申請でしたが、先ほどの麻雀店でも同じですが、申請にはお店の図面を添付する事が必要になります。
当時の東京都の基準では、壁の内芯(壁の中の中心)から寸法を測る事が求められていました。
と言いますのも、全ての面積は(許可を受けた範囲内での)お店として活用する事が条件であり、何かの取引や猥褻行為等に繋がる(怖れや可能性のある)隠れ部屋(個室)などを阻止する為に設けられている基準です。

と、少し話が当時の法律論になってしまいましたので話を戻しますが、この時の依頼の内容の一つとして、この図面作成に関しては経営者の方の知り合いの内装業者にやらせるので、その分の報酬を安くして欲しいとの事でした。
勿論、それらも依頼者の自由ですし、繰り返しですが私は下働きでしたので報酬に関する事には一切の口出しも交渉も出来ません(笑)

 

そして、この風俗関連営業の申請に際しては、現地の実地調査を受ける事が必須であり、幾ら申請書類が整っていたとしても、お店の体裁としてちゃんと基準を満たしていなければ許可は取得出来ません
そして、私の方の申請書類は整ったので、その内装業者の方に図面を渡して貰うようにお願いしました。
そして、図面を受け取ったは良いのですが、とてもとても申請書類に使えるような図面ではありませんでした(苦笑)
経営者の方は、この内装業者には何度も風俗関連営業の図面を依頼しており、これ迄は問題無く許可を取得出来ていたので、と言う事でしたが、、、

そして、とても申請に使える図面では無い旨を経営者の方と内装業者の方にお伝え致しましたが、オープンが迫っているとの事で、まずは申請してくれ!とのご要望でした。
それで、私としては致し方無く申請しましたが、案の定、実地調査の段階で調査員からやり直しを命じられ、しかも、接待を伴う飲食店の基準としては、妙に薄暗くさせない為に明るさも決められており、その明るさを調整する設備も不可となっておりましたが、実際の現地のお店ではその(照明の明るさを調節する)設備を取り付けていました、、、

 

そして、実地調査では図面の不備はおろか、このような実際の設備基準も違法な状態となっており、とてもとても調査に耐えうるものでは無かったのですが、このような状態である事も内装業者の方から私には一切知らされておりませんでした(苦笑)
伝えられていたのは、自分(内装業者の方)は経験もあるし大丈夫だから、、、その一言だけでした、、、

その失敗した調査が終わった直後、経営者の方から報告の為に会社に来るようにと言われ、とあるマンションの一室に内装業者の方と一緒に出向きました。
すると、まず、経営者の方は机を叩き付けながら内装業者の方に怒号を浴びせました。

 

『 お前(内装業者の方)は何やってんだ!!!
  オープンに遅れたらお前に莫大な損害賠償請求して追い込むからな!!!
  いいか、覚悟しとけよ!!!
  お前いつか沈めるぞ!!! 』

 

と(苦笑)
私もこのような状況は初めての経験でしたので、怖さと呆気に取られるような、何ともその場に自分が存在していない、もっと言えば早くその場から立ち去りたい!!!との思いで、ただただ黙って沈黙していました(苦笑)
また、テレビドラマなどでは、沈めるぞ!!!などのセリフは耳にした事はありますが、当然ながら実際に自分が耳にする事があろうとは考えた事すらありませんでした(笑)
すると、その経営者の方は次に私に向かって、穏やかな口調で話してきました。