最大の課題が・・・
それぞれの電波望遠鏡における・・・
「時間のズレの調整」・・・
というものでした。
この時間のズレの調整では、それぞれの電波望遠鏡の配置されている場所などにおいて、1㎜の何分の1という緻密さが必要となり、また、どこか1ヶ所の電波望遠鏡に不具合が起きれば、即、観測不能となるプレッシャーがかかる状況でもあります。
また、このような事に加え、
地球は「球面」であり・・・
地球は「自転」している・・・
ので、電波望遠鏡の位置は、「絶えず変化」している環境下での作業になっていきます。
これは、ハワイは火山帯である事により、地下のプレートが1年で6㎝も動いていたり、南極では地面が氷であり、しかも、その地面たる氷は海水で流れているので、1年で10m以上移動するのが常でもあります。
実際のリハーサルにおいては、氷の流れにより、電波望遠鏡の位置が20mも変わってしまった事態も起こりました(笑)
さらに、月の引力の影響により、海水面は6時間に50㎝ほど「上下動」し、それに加え、潮の「満ち引き」もプラスされていきます。
ちなみに、これは余談ですので雑学として捉えて頂ければと思いますが、2019年3月17日に放映された、サイエンスZERO(NHK)「世界で最も精密 光格子時計」よりご紹介致します。
なお、この番組名の「(カギ括弧)」は気にする必要はありませんので(笑)
それは、標高を測る時は東京湾の平均海水面を0mとし、それを基準として、それぞれの場所が標高何mであるかを決めていきます。
その際にも、満潮や干潮により海水面が高くなったり、低くなったりと「変動」している事は、ご存じであったり想像出来るかと思われますが、
「今」・・・
このTOPICSをお読み頂いている・・・
「あなた」の存在している場所も・・・
同じく、潮汐(ちょうせき)効果により・・・
「上下動」という「変動」が実際に起こっている・・・
のが事実です。
これは、理論的には1日の内に40㎝ほど実際に変動(上下動)しているそうです(笑)
このような「視点」から見ると、地球自体は「固い(固定された)」ものではなく、かなり「柔らかい」ものである事が「判明」致します(笑)
では、話しを本筋に戻しますが、時間のズレの調整をしていく中で、チリの施設においては、1千万年で誤差が1秒という、世界一正確な原子時計が導入されていました。
しかし、この原子時計を収納している場所の「冷却」装置が故障してしまい、その原子時計は「熱」が籠もった状態になってしまった事により不調に陥ります。
修理の出来るエンジニアもその場にはいなく、観測開始は目前に迫っていました、、、
そこで担当者は、
「今」行えそうな・・・「出来る範囲内」での方策を・・・「考え抜き」ました・・・
それは、原子時計と共に冷却装置が収納されている部屋の扉を、
少し「開けた」状態にして・・・
幾分かでも「風通し」を良くして・・・
冷やす事でした。
ただ、その扉も開けっ放しの状態には出来ない為、扉と部屋の隙間を最小限に保ちつつ、しかも、少しでも冷却出来る事を可能にしたのが、