「想像力」&「考える力」 ~史上初!ブラックホール直接観測より~

そして、この観測のターゲットをどこにするのか?という際にも、「現在まで」の観測において、銀河系の中心では、星々がもの凄い勢いで周っているという奇妙な動きが捉えられており、このような動きに至るには、計算上では太陽の400万倍の質量がその中心になければ、そのような動きにはならないと推論されてきました。
そして、このような「観測」と「推論」から、

 

銀河系の中心には・・・

ブラックホール(なるもの)が「存在」するであろうという事が・・・

「間接的」に既に証明されて(示されて)きた・・・

 

という事も、大いに「助け」となっていきました。
そして、世界中の科学者や天文学者など、200人以上が参加して初観測に向けたプロジェクトを「推進」していきますが、その準備に要した時間は10年以上でもあり、その初観測に至るまでは、様々な苦難やトラブルにも見舞われる事になります、、、

 

では、まず、ブラックホールを「どのようにして」観測するのか?という「出発点」に立ち返る事になりましたが、ブラックホールは重力で周囲のガスを「引き寄せて」います。
この時、ガスは回転しながら加速し、その「摩擦」で数百万度の温度に達する事により、

 

「光」を放つ

 

という事が判明していました。
そして、

 

ガスが「光る」事で・・・

「中心」に浮かび上がってくる・・・

「黒い」穴を捉える・・・

 

という手法が「考えられ」ました。
画像をご覧になった方はお分かりかと思われますが、黒い紙の上に、オレンジ色のドーナツを置いた見た目と「イメージ」して貰えれば分かりやすいかもしれません(笑)

 

しかし、科学者や天文学者などの間においても、本当にそのような観測が可能なのか?どうやって観測出来るのか?などの議論が交わされ、様々に「想像」され、様々に「考える」事となっていきますが、そこで、世界6ケ所にある、電波望遠鏡を活用する案が「生まれました」
ここで活用される電波望遠鏡は、チリ(2台)、ハワイ(2台)、アメリカ(1台)、スペイン(1台)、メキシコ(1台)、南極(1台)の、計8台が使用される事となりました。

 

しかし、いくら性能が良いとは言え、それぞれの電波望遠鏡を「単独」で活用しては、効果はほとんど得られません。
ましてや、近い所の銀河系の中心までにおいても、その距離は2万6千光年であり、ブラックホールのサイズもとても小さいものです。
そこで、これらの電波望遠鏡を、

 

ネットワークで「結び付け」・・・

「地球サイズ」の超巨大電波望遠鏡を創り上げる!!!

 

という方向に導かれていきます。
勿論、「物理上」においては、望遠鏡にせよ何にせよ、「地球上」において、「地球サイズ」の何かを創り上げる事は不可能です(笑)
そして、これを実現すべく《イベント・ホライズン・テレスコープ》というプロジェクトが「立ち上がって」いきました。
なお、ここで「結び付け」られた、超巨大電波望遠鏡の性能は、地球から月に置いたゴルフボールを観測出来るほどのものです(笑)

 

このようにプロジェクトが発足してリハーサルなどを積み重ねていきますが、この段階でもトラブルが続出し、「手順」を変えてみたりなどの「試行錯誤」を模索していきます。
また、世界各地の電波望遠鏡を活用する事から、ある地点では「晴れ」ていても、ある地点では「雨」などの天候の影響も関わってきます。
そして、このような様々なクリアーするべき項目がある中で、