公明正大という救世主:前半 ~漫画本「医龍」からのメッセージ~

「第9巻より」:
伊集院は色々と経験を積み重ねながらも、悩みや迷いも抱え、更に怖さも覚えると同時に、自分は医師に向いているのだろうか???と、自信の消失や自分への疑念が膨らんでいました。
そこで、加藤が伊集院に話します、、、

 

加藤:
『 私は今までたくさん研修医を見てきたけど---たいていの研修医は、実習になると我れ先に切りたがるわ。
  だけど中には、あなたのように臆病で、いつもビクビクしながら切ってる子がいる

  ---えてしてそんな子が、いい医者になるものよ
  今のあなたのままで、どんどん場数を踏みなさい 』

 

ところで、イップス強迫神経症(これに関しては『 潜在意識は憶えている ~イップスなどの症状とヴィパッサナー瞑想~ 』が参考になります)などもありますが、怖れなどから過度に慎重に何かを行おうとすると、逆にスムーズに進まない時もあります。
一方で、時に怖れなどの感情は大きなミスを犯さない為の歯止めにもなり、ポジティブな意味での慎重に物事を行う面に役立たせる事も可能になります。
ここでも《 過度な二者択一に陥らない 》という事が示唆されると同時に、

 

本来的には物事や出来事は中立(絶対的に決められた意味を持っていない)であり・・・

そこに意味を持たせているのは自分自身(自分の中にある信念や観念)・・・

 

という事になります、、、

 

「第10巻より」:
朝田のチームが生後9ケ月の赤ちゃんのバチスタ手術を行う事になりました。
しかも、その赤ちゃんは完全内臓逆位という、臓器や脈管の位置が左右逆に生まれついてしまう疾患を伴っていました。
そのような超難関手術を行っている最中に、木原の母親が事故により瀕死の状態で運ばれて来ました。

朝田以外の医師の手では母親は助からないと判断した木原は、手術中の朝田に母親の手術をしてくれと懇願します。
赤ちゃんの手術をしながら木原から母親の容態を聞いた朝田は、自分が仮に今の手術を抜けたら加藤が担当している第一助手を出来るかどうか伊集院に問い掛けます、、、

そして、伊集院は出来ないと答えた事により、朝田も目の前の赤ちゃんの手術を自分も続行すると決断し、木原の懇願を断ります。
そして、朝田は伊集院に話します、、、

 

朝田:
『 伊集院、お前が、バチスタのためにどれほど勉強してきたか、俺はよく知っている。
  そのお前ができないと言うなら、信じるよ

  できないことをできないと言うのも、ひとつの責任だ
  よくやった、伊集院。 』

伊集院:
『 僕に、助手をやらせたいんじゃないんですか? 』

 

朝田:
『 勘違いするな。
  助手をやれると答えてほしかったわけじゃない。
  お前自身の判断を、聞きたかっただけだ。

  お前は木原に何も言うな。
  行かないと決めたのは、俺自身の判断だ 』

 

ところで、最近では《 自己憐憫・共依存・責任転嫁 》という落とし穴に注意するようTOPICSでもお伝えしております。
そして、この3つの落とし穴に嵌まる事を回避してくれるもの、それが、

 

相手を信じる事の大切さと必要さと同時に・・・

相手を信じている(信じられる)自分自身を信じる事も大切で必要・・・

 

という事になります、、、