前半:メンタル(心)を整えるには現実的手段の活用も ~無戸籍(者)と私の行政書士体験から~

当事者の女性の方:
『 これは、私は向こう(タイ)に行った事もないし、ってなっても、このやつ(書類等)が欲しいんですか? 』

市役所の担当者の方:
『 そうですね、タイ国の方が日本に住民票の登録をして頂いている場合という事で、こういった書類を大使館や領事館の方で申請して頂いて、、、 』

 

と、ここで市川さんが前面に立ち、助け船!?の役割を果たしていきます!

市川さん:
『 あのね、(この女性は)タイに一度も行ったことがないんですよ。
  なので、相談に来てるんですよ。
  自分が(この女性が)タイに行ったことがない。
  で、タイ国籍を取るにしてもタイ国まで行かなきゃならない、もう成人になってるからね、未成年じゃないから。 』

市役所の担当者の方:
『 タイ本国で(タイ国籍を)取らないといけないんですかね? 』

 

市川さん:
『 それが分からないから(このように)来て相談に(話している)、何とかそれを市役所の方で手助けして、協力して貰えないかっていう相談に来てるんですよ。
  全くそのぉ「うち(市役所)では出来ません、前例がありません」、「じゃあ、帰ってあんたらまた路頭に迷ってください」という風にしか聞こえないんだけれども、そうじゃなくて、協力して一緒に探しましょう!というスタンスではない? 』

市役所の担当者の方:
『 いや、あのぉ、そういう訳ではないんですけども、、、 』

 

市川さん:
『 そういう訳じゃないでしょう。
  助けてくれて、日本のこういった色んな手続きの事に詳しい市役所の人が教えてくれないと、私らには出来へんのよ~ 』

市役所の担当者の方:
『 そういったご事情をお伺いさせて頂いてます。 』

 

市川さん:
『 うん、そうでしょ!
  (市役所は)聞いてくれて相談出来る所じゃないんですか? 』

市役所の担当者の方:
『 そうですね、あのぉ、相談は受け付けさせて頂いているんですけども、、、 』

 

市川さん:
『 で、もう一つの相談は、婚姻が難しいという事は、そのぉ、書類上、前回彼氏が来て聞いてるですよ、ねぇ、その時に。

  ただねぇ、事実的にはもう婚姻状態にあるわけ、この人達は、夫婦関係にあるわけ。
  で、その中で子どもが出来てしまう可能性ってのもあるでしょう?

  これは、そのぉ、人間としてね、結婚の自由もそうだけど、結婚の自由という事は、ねぇ、子孫を作るっていう事を、誰にも制限されてはいけない事だと思うんですよ。
  あなた達が「前例が無いから、そんな事は出来ません」っていう風に、前回彼氏を追い返してるですよ。 』

市役所の担当者の方:
『 それは、いったんお帰り頂いてるかと思います。 』

 

市川さん:
『 そうですね。
  それは追い返したになるんです。
  相談に来た方からしてみれば。

  そうじゃなくて、じゃあ、今のまま子どもが出来た時、じゃあ、放置する?
  作るなって言うの? 』

市役所の担当者の方:
『 いや、あのぉ、それは出生届を出して、生まれた時点で、、、 』

 

市川さん:
『 で、彼女には国籍が無いわけ。
  じゃあ、どうしたらいいの?という相談も乗って欲しいんですよ、今回。

  だから、簡単に「出来ません」って言わないで、探して一緒に、方法を! 』

市役所の担当者の方:
『 分かりました。
  もう一回確認して、、、 』

市川さん:
『 お願いします! 』

 

そして、この時の三人は、ちゃんと自分達の話を聞いてくれて、優しい人で良かったねと話し、市役所の担当者の方から一つの可能性としてのアドバイスを受けて帰路に着きました。

ちなみに、役所等での、こういったやり取り?いざこざ?揉め事?のようなものは、もしかしたら程度の差はあれ、多くの人が経験のある事かもしれません(笑)
私も個人的にありますし、行政書士の仕事をしていた時は日常茶飯事!?のようにありました(笑)

なお、今回は役所等での対応の善し悪しでも是非という問題などを取り上げる趣旨では全くなく、一生懸命に市民等の方々のお役に立ちたいとのお気持ちで精一杯対応して下さる公務員等の方々も大勢いらっしゃいますし、私の親友にも役所等で働いている人がおりますので、どちらの気持ちもよく理解ります(笑)

そして、このお二人の結婚に関しては、この市役所への来訪から10日後、、、状況が大きく変化していきます、、、