前半:メンタル(心)を整えるには現実的手段の活用も ~無戸籍(者)と私の行政書士体験から~

2020年9月、大阪で高齢の女性の方が自宅で餓死されました。
この家では同居の息子さん(当時49歳)もいらっしゃいましたが、貯金も底をついたが役所には相談しづらかったとのお話をされていたそうですが、その理由として、この親子は無戸籍(者)であったそうです、、、

 

そこで、NPO法人の「無戸籍の人を支援する会」の代表である市川 真由美さんが、2021年6月に当時の状況などを知る為の現地調査としてこの家に出向きました。
当時から1年以上経過しているものの、家の外観の様子などはとても綺麗であった事などから、

市川さん:
『 (無戸籍と)分からなくて当然です。 』

 

との感想を漏らしておりました。
すると、ちょうどこの時に、今は別の場所で暮らしている息子さんが郵便物を取りに家に戻って来た所に出くわしましたが、息子さんは、すみません、勘弁して下さい、とだけ言い残し立ち去って行きました、、、
ところで、文字通りですが、

 

《 戸籍が無いことを無戸籍と呼ぶ 》

 

という事ですが、出生届が出されていない事なども無戸籍となる理由の一つです。
そして、この番組においては、

 

《 戸籍とは、人がいつ誰の子として生まれ、誰と結婚し、いつ亡くなったかなどを証明するもの 》

 

として定義されており、この戸籍とは世界的にも珍しい、家族を単位とする登録制度でもあるが、封建的で時代遅れなどの指摘もあると紹介されておりました。

そして、無戸籍であると日本人である事すら証明出来ず、住民票が作りづらいなどの弊害も生まれますが、各種の行政サービスが受けられなくなる、、、との思い込みを作り出す側面にも「繋がって」「重なって」きます。
なお、この各種行政サービスを本当に受けられないのか!?におきましては、誤解を生じてはいけませんので、次回(後半)のTOPICSにおいて改めてお伝えして参ります。

そして、法務省によると2021年10月時点での無戸籍者は842人とされているそうですが、無戸籍の人を支援している多くの団体等では、実際には1万人以上存在していると推計しているそうです、、、

 

と、ここで市川さんが、何故?無戸籍の人を支援するようになったかと言いますと、市川さんはご夫婦でイベント会社を経営されており、5年前にその会社で働いていたアルバイトの女性の方にマイナンバーの提出を求めた所、その女性の方が無戸籍である事が判明した事がキッカケだったそうです。

市川さん:
『 マイナンバー制度が始まって「もう、いよいよ出してくれないと困るんだけど」って言った時に、(そのアルバイトの女性の方が)「自分の住民票を何回市役所に探しに行っても、取りに行っても無いって言われるんです」って言うの。

  「え、ウソでしょ!?」って思うでしょ?
  私もそうだったんです、「ウソでしょ!?」と思ったの。

  で、母親の方に何とか、そのぉ、何で「どこに住民票があるの?」って聞かせたら、「そもそも出生届出してないよ」って事が分かって。 』

 

もしかしたら、今、このTOPICSをお読み頂いている多くの方々におかれましても、『 え、ウソでしょ!? 』と思われているかもしれませんね(笑)
しかし、事実として、、、真実として、、、現に存在していらっしゃる、、、という点を改めて繰り返させて頂きます、、、