では、それぞれの段階について、E・キューブラー・ロス氏の言葉を、そのまま(引用と抜粋で)ご紹介して参りますが、最初はこの書籍の序文として述べられている部分の扉から開いて行きます!
『 わたしは死にかかっている患者と二年半をともにし、ともに働いた。
この本は、そうしたはじめての実験のことを語るものである。
そしてこの実験は、参加者すべてにとって有意義な、教えられるところの多いものであった。
この本は、死にかかった患者の管理方法を教える教科書として書かれたものではない。
また死にゆく人の心理の完全研究をめざしたものでもない。
この本はただ、患者を、一人の人間として見直す、この角度から焦点を当てなおすという、まったく新しい、チャレンジングな、与えられた機会の、率直な記録にすぎないのだ。
そうした患者を対話のなかへ参加させ、われわれの、病院という方法による、患者管理の強味と弱味とを、患者自身から学ぼうとしたものなのである。
(中略)
それが相互に満足を与える経験であり得ることを悟るだろう。
その人たちは、人間の心の働きについて、われわれの存在のユニークな人間的側面について、より多くを学ぶだろう。
そして、この経験から、より豊かになるだろう。 』