~ ヒプノ(催眠)の語源や歴史・変遷 ~:知り理解し身に付く

 

【 エスデイル 】

ほぼ同時代のインドでは「エスデイル」が活躍します!

彼はメスメリズムを使ってヒプノ(催眠)をしていきますが、中でも特筆なのが、

 

ヒプノ(催眠)を使って外科手術を(数多く)成功させた

 

というものです!

現在までで最も多くの500以上のヒプノ(催眠)使った手術をしたと言われていますが、当時の外科手術は(麻酔による)死亡率が5割にも及ぶものであり、とても危険な賭けでした。

しかし、エスデイルが麻酔の代わりにヒプノ(催眠)を使った事で、死亡率を5%ほどまでに激減させた事から脚光を浴びていきます。

 

《 国によるマインドの違いとクロロフィルの誕生 》

彼はインドでの業績を掲げてイギリスに向かいますが、何故か!?インドで残したような結果をイギリスでは出せずに終わってしまいます、、、

その理由の一つとして、当時のインド人とイギリス人の「マインド(心・精神)文化」の違いが挙げられています。

と言うのも、当時の英国教会の教えに「痛みは尊いもの」というものがあり、故にヒプノ(催眠)を麻酔の代用とした手術は受け入れにくかったという背景があったと言われています。

 

また、その後に英国女王がクロロフィルという麻酔薬を使って出産に成功した為に、「痛みは尊いもの」であったはずが、女王が麻酔薬を利用しているんだから!!!という理由で多くの人が麻酔薬を活用するようになった事も、エスデイルが結果を残せなかった理由の一つとして考えられています(笑)

これは「信仰と権力」というテーマにも繋がる!?かもしれません(笑)

 

【 ジャン・マルタン・シャルコー 】

日本では明治時代に当たる1800年代の後半に登場した「ジャン・マルタン・シャルコー」です!

この人はメスメル以降インチキと称されたヒプノ(催眠)を公に容認させたフランスの神経科専門医です。

そして、メスメル以来の100年余りヒプノ(催眠)を否定し続けてきたフランス医学界と科学界は、ついにヒプノ(催眠)を認めるに至りました!

つまり、

 

ヒプノ(催眠)を怪しげな魔術の延長から、医学的にも科学的にも真剣に向き合うべき存在へと導いた!!!

 

これは、彼の医学的偉業の背景も大きいと言われています。

 

【 ジークムント・フロイト 】

皆さんも名前だけは聞いた事があるかもしれないオーストリアの精神分析学者「ジークムント・フロイト」です!

このフロイトに関しては、彼の提唱した数々の理論は後世の精神医学や臨床心理学などの基礎となったのみならず、20世紀以降の文学・芸術・人間理解に広く大きな影響を与えた面でも有名です。

 

《 フロイトの裏話!? 》

実は、フロイトも当初はヒプノ(催眠)を学びヒステリー症状の改善に用いていたという点はあまり知られていません。

と言うのも、ヒステリー患者にヒプノ(催眠)をしていた所、その患者さんが急に起き上がりキスをされたので、これは使えない!!!といった話もあります。

ただ、実は、、、フロイトは麻薬のコカインを常用していた為に全ての歯が抜け落ちて総入れ歯をしていたので、上手く話せなかった!!!という理由から渋々!?ヒプノ(催眠)を諦めたという裏話も残っています(笑)

 

 

【 ウィリアム・ジェームス&パブロフ 】

日本では明治・大正期に当たる1900年前後には、アメリカで初めて心理学の実験所を設立し、アメリカ史上初の心理学の教授となり、心理学の父と称される「ウィリアム・ジェームス」が登場します!

 

更に、皆さんも知っている「条件反射」で有名なパブロフの犬の理論を唱えた生理学者の「パブロフ」も登場します!

当時はフロイトの理論に影響を受けた多くの神経学者がヒプノ(催眠)から目を逸らしていましたが、その中でもパブロフはヒプノ(催眠)を活用し続け結果を残してきた一人でした。

 

【 クラーク・ハル 】

日本では昭和の戦前・戦中に活躍した1900年代前半の実験科学者である「クラーク・ハル」です!

この人は科学者である事からも、

 

初めて正確な実験方法によってヒプノ(催眠)現象の検証を行った

 

という人です。

そして、心理学的な側面からヒプノ(催眠)を扱った最初の著書である『 催眠と被暗示性 』を残した人です。

そして、何より、最後に登場するミルトン・エリクソンはハルの教え子であり、ハルはエリクソンに多大な影響を与えた人とも言われています!