~ ヒプノ(催眠)の語源や歴史・変遷 ~:知り理解し身に付く

 

【 ヒプノ(催眠)の起源 】

現在残っている記録書などから、紀元前のインドやエジプトの神殿や寺院などで既に行われていた事が報告されています。

インドでは古代サンスクリット語で著され、また、エジプトではパピルス紙に記され「眠りの寺院(Sleep temple)」と呼ばれています。

残っている記録上の起源なので、実際はそれ以前のかなり前から行われていた事が推測されます、、、

 

【 ロイヤル・タッチ 】

時代が少し飛んだヨーロッパでは「ロイヤル・タッチ」王様に触れると癒されるという信仰)に繋がっていきました。

今で言う「カリスマ」的な感じですが、これは「権威的・社会的暗示」と呼ばれるものです!

 

【 パラケルスス 】

更に時代を飛び越えて、日本では室町・戦国時代の1500年代です!

世界はルネッサンス時代ですが、スイスの医師でもあり錬金術師でもある「パラケルスス」「磁石と催眠暗示」を用いたヒーリングをしていました。

この人は四大元素(火・風・水・土)を発見した人でもあり、梅毒への水銀治療をしていた事でも有名です。

 

【 マクシミリアン・ヘル神父 】

またまた時代を飛び越えて、日本では江戸時代に当たる1700年代「マクシミリアン・ヘル神父」です!

この人は神父(牧師)でもあり天文学者でもありました。

そして、この人も「磁気」を活用してヒーリングをしていました。

 

【 フランツ・アントン・メスメル 】

次も同時代の「フランツ・アントン・メスメル」です!

ウィーン大学で医学を学ぶ一方、先のヘル神父のヒーリング法に感銘を受けて活動を開始していきます。

当時は「流血療法」患部には悪い血が滞っているので、血管を切って悪い血を流し出す事が必要)という治療が流行していました。

 

《  動物磁気(アニマル・マグネティズム) の誕生 》

メスメルは血を放出させた後に「磁石と催眠暗示」で血を止めていました。

ところがある日、治療の時に磁石を忘れてしまったので、磁石の代わりに木の棒で試したら血が止まりました、、、

この体験からメスメルは『 血が止まるのは「磁石」によるエネルギーではなく、人と宇宙を流れている「磁気」エネルギーによるものだ 』との説を発表します。

これが世(よ)に言われる、

 

動物磁気(アニマル・マグネティズム)

 

になります!

 

《 メスメリズムの流行 》

動物磁気(アニマル・マグネティズム)が流行していき、彼の手法は、

 

メスメリズム

 

と呼ばれ、この手法を行う人達はメスメリストと呼ばれました。

ちなみに、先程は「人と宇宙を流れている」との表現が出てましたが、メスメルは『 人体への惑星の影響 』という論文で博士号を取得している事から、そのような表現をしたと言われています(笑)

 

 

《 大評判のメスメルへのやっかみ!? 》

ウィーンで大評判を得たメスメルは、その名声をひっさげてパリへと進出していきます!

そして、主に貴族階級の支持を得てパリでも大成功を収めます!

 

ちなみに、盲目のピアニストと言われる「マリア・テレジア・フォン・パラディス」は、ヨーロッパの卓越した眼科医で治療を行っていましたが、10年間ほど何の改善も見られなかった所、メスメルの治療で彼女の目が(一時的に)回復した事も大成功に繋がっていったと考えられています。

なお、「一時的」というのは一説によると、ある理由によりパラディスはメスメルの治療を途中から拒否した事で再び視力を失ってしまったとも言われているからです。

 

このように大成功を収めていったメスメルですが、どこの世界にも、あるいは、この世の性(さが)!?とも呼べるように、あまりにも名声を得てしまったが為に他の医師達から多大な反感を買い、やっかみ!?横やり!?が入ってきます。

すると当時のフランスの王様が「メスメルの行っている事は本当なのか!?」を調査する為の諮問委員会を発足します。

そして、ここで選ばれた3名のメンバーが、