気づいていながら何もしない(不作為)という愚かさ ~医療的ケア児や特定妊婦のケースも~

第477回:『 気づいていながら何もしない(不作為)という愚かさ ~医療的ケア児や特定妊婦のケースも~ 』
【 参照キーワード:気づき、不作為、愚かさ、医療的ケア児、特定妊婦、ヤングケアラー 】

S.Light.M(カウンセリング・ヒプノセラピー・レイキヒーリング)の瀬川です!

今回は「気づいていながら何もしない(不作為)という愚かさ ~医療的ケア児や特定妊婦のケースも~」というテーマをお届けして参りますが、私自身も同様ですが《 気づいていない(気づけていない) 》というのはある面では《 存在していない 》という事に等しい意味でもあり、これには致し方ない側面もありながらも、《 気づいているのに(気づけているのに)・・・ 》という面では「後悔先に立たず」と同じ事になってしまう怖れ(可能性)もございます。
そして、

 

作為も不作為も同じ《 行動 》であるが・・・

「行動」も《 実践 》を伴わなければ「不作為(不作為という作為)」になる・・・

 

という側面がございます、、、

では、まず1つ目の素材として『 NNNドキュメント’23 』という番組の「危険木 D-6 ~100万本の景観の犠牲~」(FBS福岡放送)の回を少し眺めて参ります!

日本三大松原の一つとして佐賀県唐津市に虹の松原という場所がありますが、ここは全国に36しかない国の特別名勝であり、100万本の黒松の景観を守り継いで来た所でもあります。

その虹の松原で今から4年前に道路脇の松の木が折れ、お母様が運転する走行中の車に同乗していた当時小学5年生の男の子の胸にその木が突き刺さり、お亡くなりになられた事故が起こりました。
この折れた木は「D-6」との番号が振られており、当時から危険と《 認識 》されていたにも関わらず《 放置 》され続けていたものでした、、、

 

そして、運転をしていたお母様において、このような木が折れて落ちてくる事は予測出来る事でもなく、また、このようにお母様に過失が無いにも関わらず、佐賀県警は運転中の前方不注意により「既に落ちていた松に衝突した」との言い分から、子どもを死亡させた疑いでお母様を書類送検しました(結果としては半年後に不起訴(起訴猶予)となりましたが)。

お母様においては子どもさんを亡くされた上に、そこに自らの運転の不注意が責任であるかの如く《 追い打ち 》を掛けられるかのような衝撃を受けたとの事です、、、

 

と言うのも、先程のようにこの折れた木は今回の事故《 以前 》から道路上にそそり出ており、反対車線にまで伸び放題になっており、その状態のままで放置されていたからです。
そして、お母様は真相を明らかにする為に虹の松原の管理に携わっている国・佐賀県唐津市を提訴し、その時の記者会見で涙ながら次の事を訴えました、、、

お母様:
『 たった1本の木でも人の命を奪ってしまう危険性があるということ、認識を持って欲しいと思っています。 』

 

では、ここで虹の松原の管理体制について少し整理してみます。

○ 国有林のため「国」は松原(松の木)の「所有者」となっている(一部、唐津市が所有)

○ 「佐賀県」は虹の松原を通る県道や周辺の危険な木の伐採などの「安全管理」を行う事になっている

○ 「唐津市」は危険な松の木などの伐採を許可するかどうかの「権限を国から委譲」されている

 

虹の松原では上記のような3者の《 関係性 》になっておりますが、2012年佐賀県唐津市に提出した文書では、この当時《 既に 》佐賀県唐津市に対して複数の危険な木の伐採の許可を求めていた事が判明しました。
その理由として『 路上空を横断するような形状に伸びた松が多数存在し、自重による倒木の恐れがあり、道路交通にとって大変危険な状態となっている。 (中略) 状況をこのまま放置した場合、将来重大な事故が発生する恐れがあることから、通行者の安全を確保するためやむを得ぬ範囲で必要最小限の松の伐採を行うものである 』と文書に記されていました。