嘘も方便から学ぶ真の動機 ~美味しんぼメタファー~:過去も未来も変え得る力

しかし男性は、カレー粉が出来た!!!と舞い上がって家に戻ろうとアパートの階段を駆け登って行った所までは想い出せるが、その直後の出来事はどうしても想い出せず、警察に保護された所までの記憶が抜け落ちていると話します。

そして、妻に自分は家に戻れたのか聞きますが、間髪入れずに栗田が来ていません!!!と話します!

そして、山岡も中松警部も喜びの余り階段で転んでしまった事により、一時的な記憶喪失になったんだろうと助け船!?を出します!

こうして、念願の世界一のカレー粉も出来上がり、男性も記憶を取り戻し、妻もそれをとても喜びました!!!

 

と、話はここで終わりではありません、、、(笑)

その夜、屋台で山岡と栗田と中松警部、そして男性の4人が祝杯!?を上げました。
その席で、

中松警部:
『 しかし・・・・・途中でおまえが(男性が)、実はこれは芝居だから力を貸してくれって言い出した時はたげたぜ・・・・・
  考えたよな、記憶喪失で行方不明記憶は戻ってもヤバイところは思い出せない
  おめえ、知能犯だぜ。 

男性:
『 警部さんはとてもだませる方じゃないとわかったんで、それならいっそのことおすがりしようと・・・(苦笑) 』

 

これに関し、一人のけ者!?にされた栗田は怒りますが、山岡は栗田すら騙せないようでは男性の妻にも感づかれるだろうと思ったという理由を説明します。
言わば敵を欺くにはまず味方からですね(笑)

そして、男性は続けます、、、

男性:
『 すみません・・・

  私は圭子(妻)の過去なんかどうでもいいんです

  人間、大事なのは現在と未来だと思います

  だから、あんな男とのことで圭子が悩むかと思うとかわいそうで、何とかしてやらねばならないと・・・・・ 』

 

そして山岡は、カレー粉は本物だし、これからは商売も繁盛し家庭も栄えるだろうとの激励をし、中松警部は不思議な事に!?ヤクザが入院中にもう一方の肩も骨折して逃げ帰った事を話し、山岡はヤクザの元に手荒い見舞客があったんだろうと話し、、、

こうしてお開きとなった時、男性の後ろ姿を見送る中松警部が一言、、、

中松警部:
『 見ろい、見た目はきゃしゃでやさ男だが、芯は剛毅そのもの、本物の男だぜ。 』

 

と(笑)
では、物語はここで終了です!

 

この男性は《 事実や現象(事象) 》としては妻に「嘘」を付いていた事に変わりはありません。
そして、ここ迄の内容におきましては男性の付いた嘘が責められるべき性質のものではないであろう事も論を待たずかもしれません。

そして冒頭におきましては『 真の動機には「過去」も「未来」をも変え得る力がある!!! 』とお伝え致しましたが、「過去」においては「見て見ぬ振り」をすればそれで良いという意味でも全くありません
ただ、