志村けん さんに学ぶ「志」 ~感謝と追悼、そして、その先へ~

まず最初は、「経験と緊張」に関するものです。

P:「 志村さんも緊張されるんですか? 舞台(など)の前に?

志:「 僕は凄い緊張しぃですよ。
    さっきも僕、(Perfumeとの対談の場所に)入って来るまで、凄い緊張してたの。
    ダメダメ、ドキドキしちゃうの。

P:「 (長く経験を積んできた)今でも緊張されるんですね、、、

志:「 でもね、基本的に仕事をやる時は緊張してないとダメだと思うのね。
    緊張を、それを、いい方に持っていく事だから。

    緊張しないで舞台に出るとかって、そんな奴(人)信じられないもん、俺。

    あとは、なるべく緊張をなくすのが、唯一、どれだけ自分が練習して、稽古して、あ、もうOK!となっていれば、そんなに緊張しないんだよね。
あそこの部分がやだなぁ(嫌だな)とかって残っていると、その所(場面)が来ると、ドンドン緊張しちゃうんだよね。
    だから、どの部分も、どの部分も、全部、自信が持てるぐらいまで、いっていけば(練習や稽古をしていれば)、緊張しないはずなんだよね。

    でも、緊張する、、、

 

私自身も含め、『 あ、もうOK! 』という境地にまで持って行く事は、なかなか出来る事ではありませんが、「(自分の出来る範囲内で)最善を尽くす」という面においても、また、「緊張しても良い!!!」という面でも、大いに活用出来る「心持ち」かもしれません(笑)

 

次は「理想」についてです。

P:「 この間、(志村さんの)舞台を拝見させて頂きまして、ビックリしたのが、(お客さんの)年齢の幅が、子ども達の声がしてるかと思ったら、大人の声で『 志村、後ろ! 』って言ってたりとか、大人も子どもになっているというか、、、

志:「 僕が一番、それが、狙っている所なんですよ。
    お子様から年輩の方のおじいちゃん、おばあちゃんまでも楽しめるという舞台を理想としてるんで。
    だから今は全く、ある意味、理想通りの狙いですね。

 

昨今は「分断(や分離)」、そして「コミュニケ-ションの阻害」が目に余るものがありますが、志村さんの「狙い」の中にある、「世代間」を「繋げる(繋がる)」という役割は、とても大きい力があるように感じます(笑)

 

次は「キャラクター(個性)」についてです。

P:「 (コントなどで色々なキャラクターを演じている事に関して)それ位、本当に人を観察されてると、色んな人を見て、分析されてますよね?

志:「 なんか、知らないうちに、そういうクセになっちゃった、職業病でしょうね。
    人の動きをずっと見てたりするもんね。

    前に、お金ない時なんか、喫茶店でジーッと窓の外を見て、その人の歩きを見て、『 あ、この人は、多分こうであれで 』って設定を勝手につけるんだよね、(例えば、その人が)家に帰ったら、こうでこうでとかって。

    で、あんまり理解出来ない人がいたので、ついて行きましたもん、その人に。
    『 この人、どんな人なんだろう? 』みたいな。

 

『 観察 』という言葉も出てきましたが、これは「(他の人も自分も含め)人間」というものに「関心」がなければ、なかなか出来ない事でもあります。
また、お金がない中でも、志村さんなりの「智恵や工夫」を活用して「観察」の機会を創り出していたエピソードですが、さずがに、知らない人に勝手について行くという「行動」は一般的には出来ませんが、「行動力の大切さ」という面にも光が当てられていそうですね(笑)