コロナ禍の障がい者の環境とリトル・アマル ~知る、気づく、想像、経験~

第379回:『 コロナ禍の障がい者の環境とリトル・アマル ~知る、気づく、想像、経験~ 』

【 その他参照ワード:視覚障害、聴覚障害、盲ろう、触手話、白杖、耳印、音印、三角測量 】

S.Light.M(カウンセリング・ヒプノセラピー・レイキヒーリング・各種セミナー&認定講座)の瀬川です!

直近3回のTOPICSでは、SDGsを取り上げました!

なぜなら、SDGsに関し、

 

今や2人に1人は・・・

その「言葉」だけは知っている・・・

 

言われるからです、、、

 

ただ、前回のTOPICSでは、

 

 (色々な事柄を)知っているだけでは「知識」に留まるに過ぎず、それを「繋げて」「重ねて」初めて「智慧(叡智)」となる! 

 

との趣旨をコメントしました!

 

 

そして、私達の誰もが、

 

自分一人だけで「知り・気づき・想像し・経験する」には・・・

限界があると言うより・・・

不可能!!!

 

なのが事実であり真実です!

 

では、番組『 報道特集 』(TBS)から《 コロナ禍 苦悩する 障がい者たち 》の回を少し眺めます!

 

【 「振り返り」が原点・初心を思い出させる 】

まず最初に、二人のキャスターのVTR終了後の発言を紹介します、、、

 

膳場 貴子キャスター:
『 視覚や聴覚に障がいがある場合、その(色々な弊害やリスク等の)度合いというのは、もう比較にならないほど深刻なんですね。 あのぉ、正直に言いますと、番組で取材をする迄、障がい者がここまで深刻な環境変化に陥っているという事を充分に気づけていなかったなぁと反省しました。 

 

金平 茂紀キャスター:
『 この番組はお年寄りとか子どもとかね、それから貧困層って焦点を当てて来たんですけど、これ、こういう風にまとまった形(のVTR)で今日、障がい者の人達がどう思っているかなんて観たのは初めてですよね。 色々な発見があったんですけれど、 (中略) とっても勉強になるというか、改めて僕ら何も知らなかったなと、思い出しましたですけれども、、、 』

 

 

【 「音」が助け船 】

コロナ禍の長期化した緊急事態宣言の影響で、街の状況が一変しました。

そして、

 

視覚障がい者が深刻な影響

 

を受けました。

 

20年前に事故で視力を失った男性がいます。

外出する際は白杖(はくじょう)を頼りにします。

更に、一人の外出時には周囲の様々な音を聴き分け、自分の立ち位置や進む方向を確認しています。

そして、歩道にいる場面で、次の通り話します、、、

 

男性:
『 今こうやって(周囲から様々な)音がするじゃないですか。 そうすると自分の位置で三角測量をして、まっすぐ歩いているなと、やってます。 』

 

そして、耳に残る特徴的な音(例えば信号機、車や電車の音、人々の会話)から、

 

健常者では、ほとんど意識していない音を含め・・・

耳の感覚(聴覚)を研ぎ澄まして歩行!!!

 

しています!

 

男性:
『 室外機の音がするので近くにラーメン屋さん、今、券売機で買った人のお金の音がしたので(ラーメン屋さんとの)確認が取れている(という感じ)。 』

 

 

つまり、

 

《 「音」で「場所」を記憶している 》

 

という事です。

そして、この働きを、

 

《 耳印・音印 》

 

と呼びます。

 

 

【 コミュニケーションも「音」 】

しかし、コロナ禍の外出自粛や飲食店の休業要請などで、街が発する音が急激に減少ました。

故に、男性は外出するのが怖くなりました。

そして、カラオケ屋さんの前で話します、、、

 

男性:
『 自分的には駅に向かって歩いているつもりで、今までだったらこの辺でカラオケの音がするんで、(自分がいるのは)この辺りかなという位置確認が出来たんですけど、全く今、その辺のヒントがない、耳印・音印がないので、非常に場所が特定しない状況で歩いています。 

 

そして、最も危険な場所が横断歩道です。

故に、周囲に人がいないと足音のヒントがなくなり、横断歩道を渡れない事が増えたと話します、、、

 

男性:
『 今まであった人の流れの音が消えてしまった。 それによる雑音が聞こえなくなってしまったので、いきなり広い野原に置かれちゃったような状況になって、まるっきり空間認識がしにくくなった。 』

 

更に、道に迷った時の助けに関して話します、、、

 

男性:
『 コロナ前に比べれば声を掛けてくれる人自体は少なくなったとは思います。 参ったなぁ~というのが率直な意見です。 』

 

 

そして、従来では、

 

《 白杖を高く持ち上げる = SOSのサイン 》

 

を活用していました。

しかし、コロナ禍では、

 

《 白杖にサポートを求めるシールを貼る 》

 

という変更を余儀なくされました。

 

ちなみに、郵便局では点字マットを入り口まで延長したケースもあります。

あるいは、東京都内の9つの駅では、点字ブロックのQRコードをスマフォで読み取ると、

 

目的地までのルートを音声で案内する・・・

視覚障がい者音声サービス《 shikAI(シカイ) 》

 

を導入する取り組みもあるそうです。