【 メディアの切り取り報道が実態を隠した 】
立法院を占拠された国民党は、学生達を強く非難しました。
そして、当時の立法院の院長の王 金平は、警察に学生達の排除を指示します。
ただし、「学生達に怪我を負わせないように」という条件付きでした。
3度の排除を試みたものの失敗に終わり、占拠は長期化の様相を見せ始めました。
いち早く、現場で学生達の運動の実態を撮影したのが、映画監督の李 惠仁です。
なぜなら、主要メディアはろくな取材もせずに、「立法院は戦場」などのセンセーショナルな見出しを付けたり、学生達が飲酒や器物損壊をしている「場面のみ」を取り上げて報道していたからです。
勿論、一部の学生では、そのような行動はあったものの、「印象操作」に繋がる切り取り報道に疑問を抱いたからです。
李 惠仁が現場で見た光景は、学生達はお互いに議論し、休憩の意味で歌を歌ったり、体操をしている姿(実態)でした。
そして、警察の排除措置に対し、
学生達は皆で手を繋ぎ、非暴力な抵抗方法を試行錯誤していた
という姿(実態)でした。
更に、学生達のリーダー格は「物を壊さない、机の中を荒らさない」などを学生達に呼び掛けていました。
こうして、李 惠仁は運動の実態と真実を記録し、映画化する事を決意しました。
その理由を、次の通り話します、、、
李 惠仁:
『 私達がこの映画で表現したかったのは、情報がねじ曲げられたという事なんです。 物事の本質が何だったのか、そして、それが何故ねじ曲げられてしまうのかという事です。 映画を観て皆さんに、改めて考えて貰いたいんです。 』
ところで、日本のメディアの体たらくも「目を覆う」現状です。
同じく、切り取り報道も原因の一つですが、特に最近の政治家は、
メディアに切り取られたと「責任転嫁」
するケースが後を絶ちません。
しかし、切り取られた発言の「前後の内容」を眺めると、発言は「真意」通りであるケースがほとんどです。
つまり、
行間を読む力を養う
という事が、政治家やメディアの「煽動」から身を守る為に大切です。
そして、これは私達の日々のコミュニケーションでも同じです。
時には、「言葉足らず」で誤解を受ける事もあるでしょうが、
「丁寧」を心掛ける
という事で回避出来ます。
そして、
「言葉」を裏切った人は・・・
「言葉」から裏切られる・・・
のが事実であり真実です。