第550回:『 大きな嘘で小さな嘘は隠せない ~拡大する「嘘から出た実(まこと)」~ 』
【 その他参照ワード:イソップ物語、オオカミ少年、嘘も方便 】
S.Light.M(カウンセリング・ヒプノセラピー・レイキヒーリング・各種セミナー&認定講座)の瀬川です!
私も同じく、「大なり小なり」あるいは「程度の差」はあれ、今まで一度も嘘を付いた事がない人は、(ほぼ)いないでしょう(笑)
ところで、「可能」と「不可能」との言葉もあります。
そして、
可能では、充分に可能、あるいは、ある程度は可能などの「選択肢の幅」がある一方・・・
不可能では、不可能という「一つの選択肢しか」存在(成立)しない・・・
という事になります、、、
しかし、果たして、これは事実であり真実でしょうか???
ちなみに、言葉としては「ほとんど」不可能という表現はありますが(笑)
そして、今回は「メタファー(物語や比喩・暗喩)」に焦点を当てていきます!
では、手始めに『 頭のいい子を育てるおはなし366 』(主婦の友社)から、イソップ物語の「 嘘つきの羊飼いとオオカミ 」を眺めますが、この話は多くの人が子どもの頃に「オオカミ少年」という名で、一度は聞いた事があるでしょう!
【 オオカミ少年の物語 】
ある時、羊飼いの少年が、森の近くの野原で羊の番をしていました。
あ~あ、羊の番なんて退屈だなあ。
何か面白いことはないかなあ。
少年は、野原に寝転んで考えていました。
そうだ。
面白いことを思いついたぞ。
村の人達をおどかしてやれ。
少年は、村の方へ向かって大きな声で叫びました。
「 大変だ! オオカミだ、オオカミが来たぞ!! 」
畑で仕事をしていた村人達が、少年の声を聞きつけました。
「 オオカミが来たんだって。 」
「 そりゃ大変だ。 助けに行こう。 」
村人達は、鍬(くわ)や鋤(すき)や棒や箒(ほうき)を持って野原へ走って行きました。
けれど、野原に着いてみると、オオカミの姿はなく、羊はのんびりと草を食べています。
「 オオカミはどこに行ったんだい? 」
村人達は辺りを見回しながら、羊飼いに聞きました。
「 あはははは、オオカミなんていないよ。 嘘を付いたのさ。 皆すっかり騙されちゃって。 ああ、おかしい。 」
少年は、楽しそうに笑いました。
「 こらこら、そんな嘘を付くものじゃないよ。 」
村人達は呆れて帰って行きました。
それからというもの、羊飼いは退屈すると、「 オオカミが来たぞ! 」と、叫んで村人達を驚かせました。
村人達はその度に「 今度こそ本当にオオカミが来たのかもしれないぞ 」と、鍬や鋤や棒や箒を持って、羊飼いと羊を助けに走って来ました。
「 あはははは、また騙されたな。 ああ、おかしい。 」
少年は、このイタズラを何度も繰り返したのです。
しばらくたったある日のこと。
少年がいつものように羊の番をしていると、森の中からオオカミが現れました。
「 た、たいへんだ。 大変だ。 助けてくれえ! オオカミが来たぞ! 」
少年は、声を震わせて叫びました。
けれども、少年に何度も騙されている村人達は、もう誰も信じようとしませんでした。
「 また羊飼いが嘘を付いている。 」
「 何度も引っかかってたまるものか。 」
村人達は知らんぷりをしています。
「 本当なんだ! 本当にオオカミなんだよ! 」
羊飼いが、いくら叫んでも誰も来ません。
そうして、少年も羊も残らず食べられてしまいましたとさ。
では、物語は終了です!