冬至という初夢に贈る物語(メタファー) ~パート8~:干支という十二支からの振り返り

『 幸せな王子 』(オスカー・ワイルド:1854~1900年)より:

町の広場の柱の上に、〈 幸せな王子 〉の銅像が建っていました。
王子の体は純金で覆われ、二つの目には青く輝くサファイヤが、剣(つるぎ)には大きな赤いルビーが光っています。

ある寒い夜、一羽のツバメが王子の足元に留(と)まりました。
ツバメは仲間たちが待つ南の国に向かうため、一日じゅう飛び続け、やっとこの町に辿り着いたのです。

 

「やあ、素敵な金のベッドだな」ツバメが眠ろうとした時です。
ぽつんとひとつ、大きな滴(しずく)が落ちて来ました。
ひとつ。
またひとつ。
驚いたツバメが上を見ると、王子の顔に涙が光っていました。

「どうして泣いているのですか?」
「それがね、ツバメさん。 こんなに高い所にいると、悲しいことがみんな見えてしまうんだよ」

 

町の向こうに一軒の貧しい家があり、熱を出した男の子が泣いています。
でも、お母さんはどうすることも出来ません。
王子は柱の上にくっついて動けない自分の代わりに、剣のルビーを取り、男の子のお母さんに届けて欲しいとツバメに頼みました。
ルビーを売れば、病院に行けるからです。

あくる日の夜。
ツバメは王子に頼まれて、貧しくて食べ物も買えない若者に、王子のサファイヤの目をひとつ届けました。

 

町は冬になり、もうすぐ冷たい雪が降って来ます。
ここはもうツバメには寒すぎます。
けれどもツバメは王子の新しい頼みを聞きました。

売り物のマッチをドブに落とし、駄目にしてしまった女の子に、もう片方のサファイヤの目を届けたのです。

 

王子は何も見えなくなってしまいました。
ツバメは南の国に行くのを止(や)め、王子の目の代わりをすることにしました。
そして、町に気の毒な人がいると、王子の体の純金を一枚ずつはがし、運んで行きました。
とうとう王子の体は、すっかり汚い灰色になってしまいました。

 

やがて雪が降り出しました。
小さなツバメの体は、だんだんと冷たくなっていきます。
ツバメはもうすぐ自分が死ぬのだと分かりました。
ツバメは最後の力を振りしぼり、王子の唇にお別れのキスをすると、王子の足元に落ちて冷たくなりました。

ぴしっ。

その瞬間、鉛(なまり)で出来た王子の心臓は、悲しみのあまり真っ二つに裂けてしまいました。

 

王子とツバメがしたことを、神様は空の上からずっと見ていました。
神様は天使を遣(つか)わし、市長の命令でゴミの山に捨てられた王子の心臓と、死んだツバメを拾って来(こ)させました。
そうして、こう言ったのです。

「このふたつこそ、この町で一番尊く、立派なものだ。 ツバメは天国の庭でいつまでも楽しく歌い、幸せな王子は、天国でいつまでも幸せに暮らすだろう」

 

では、3つ目の物語も終了ですが、最後の2つの物語に関しては、皆さんの余韻を壊してはいけませんのと、皆さん自身が自由に捉え考えるのが何よりも大切で必要になりますので、今回の私からの締め括りは一言だけにさせて頂きます(笑)

ところで、今回の3つの物語を選ぶに当たりまして、私は「2024年のキーワード」という面から考えておりました。
故に、私は事前に意図したものでも無く、狙ったものでも全く無い中、

 

3つの物語の全てで「神様」が出て来た・・・

 

というのに私も書き終わってから《 気づき 》ました(笑)
「お天道様は見ている」や、「壁に耳あり障子に目あり」などの言葉もございますが、

 

(比喩や暗喩としての)神様を《 感じ入る 》という事は・・・

《 自らを律する 》という事と同じ意味!!!

 

になります!

《 目新しく 》も何とも無いと感じられるかもしれませんが、これも2024年のキーワードの大切な一つとなっております!

ちなみに、所々で参考になりそうな過去のTOPICSもご紹介して参りましたが、宜しければ「おみくじ」のように、過去のTOPICSからランダムに選んで目を通す事で、冬至の時季に限らず、あなたに贈られるメッセージの一つとなっているかもしれません!?、、、(笑)

 

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