もはや戦後ではなく戦前かもしれない ~はだしのゲン&被爆体験伝承者から~

教育とは日本(国内)のみならず他国の多様な文化や慣習などにも触れ(知り)・・・

お互いに出来る範囲内で理解してみようと試みる事の大切さと必要性を教える事も含まれ・・・

過去にせよ今にせよ目の前で起こっている事実や現実から目を背けさせるのではなく・・・

そのような事を皆で知り、共に考え、それぞれの気づきに結び付ける・・・

そこから善後策が生まれてくる・・・

 

というものです。
更に、

 

教育とは丁寧なコミュニケーションという姿勢が必須となる・・・

 

のは論を待たずです、、、

ちなみに、中学3年生へ向けた平和教育プログラムで使われている「ひろしま平和ノート」における、マーシャル諸島ビキニ環礁でアメリカが行った水爆実験により被爆した「第五福竜丸」の記述も本年に削除されました、、、

 

では、少し視点を変化させますが、広島市では被爆体験証言者の方々の高齢化や死去に伴い、次の世代に語り継いでいく為に2012年から被爆体験伝承者養成事業が行われています。
この伝承者になる為に研修生は希望する証言者の元に2年間通い、その証言を原稿として完成させるなどの要件がありますが、この語りや記憶を受け継ぐ伝承は証言者が存命中に行われなければならず、更にその原稿の確認も証言者本人に直接に確認して貰う必要があります。

つまり、伝承者になる事を目指して研修活動に取り組んでいても、研修期間中に協力してくれている証言者の方が他界されると、伝承者になる道が閉ざされるケースが多いという実状があります(研修の打ち切りはこれ迄で116人とされているそうです)。
また証言者も2014年には49人が登録されていましたが、2023年現在では33人に減少しているそうです。

 

そこで広島市は昨年から家族伝承者という制度を新たに創設しました。
この伝承では被爆者の子や孫などが対象となり、それによって(伝承の範囲が拡大した事によって)今迄よりも多くの証言を集める事が可能となる一方、しかし、存命中に聞き取りを終え、原稿を完成させるとの条件は先の研修と同じです。

そこで、つい先日に広島市はこれ迄の研修の取り扱いの規定を変更し、出来うる限り証言者から直接に伝承を受けたと認められる場合には研修を継続出来るとしました。
つまり、ここで行われた事は、

 

伝承を途絶えさせてはならないとの真の動機の元における・・・

現実に即した柔軟かつ臨機応変な対応を取った・・・

 

とも言えます。
そして、何事にも功罪や善悪などの両面というのはありますが、ここでの『 現実に即した柔軟かつ臨機応変な対応 』というのは、