必要悪は存在するのか!? ~私掠免許を介したカリブの海賊と国家の共依存~

【 ルールを伴う海賊共和国の誕生 】

1715年、海賊の自治区となった島は、

 

海賊共和国!!!

 

として誕生しました!

 

以後、様々な商売人も集まり、中南米有数の町として繁栄ました。

そして、共同体の秩序を守り、皆が安心して暮らせる為のルールが作られます!

 

 

① 各人は重大事項の決定に際し、1票の権利を有する(今で言う所の、民主主義における選挙制度

② 船長は戦利品の2人分、その他は1人分の分け前を取得(今で言う所の、透明性のある給与体系

③ 敵と交戦中に、四肢のいずれかを失った者には150ポンドを支払い、船に残る事も自由(今で言う所の、労災補償

 

そして、1718年、海賊共和国の仲間は5000人に増え、400隻の船が海を荒らし回ります

つまり、

 

海賊黄金時代の最盛期を迎えた!!!

 

と言われます(笑)

 

 

【 反撃の狼煙を上げる国家 】

しかし、全輸送船の約半分に当たる、2400隻の船が海賊に襲われ、甚大な被害を被ったが故に、イギリスとスペイン(国家)は、

 

《 指をくわえて黙ったまま 》ではいなかった・・・

 

という状況になりました。

その一環として周辺国家は、軍艦を急造して海賊討伐を開始し、更に海賊共和国壊滅を掲げ、カリブ海へ兵士を派遣します、、、

 

【 手の内を知る元海賊の手口 】

特にイギリスは最強の切り札として、世界一周の偉業を果たし、イギリスの英雄と称されるウッズ・ロジャーズ(1679-1732)を海賊討伐に投入します!

実は、ロジャーズは元私掠船員であるが故に、海賊達の強さも弱点も知り尽くしていました。

 

1718年7月24日、ロジャーズは7隻の軍艦で海賊共和国に乗り込みます。

しかし、ロジャーズが海賊達に示した(提案した)のは、

 

まさかの!?恩赦令(という温情策)

 

でした!

 

 

内容は、投降すれば今迄の全ての罪を赦し、しかも、略奪した財宝は所持を認めるものでした。

勿論、従わない(投降しない)場合には、、、もう分かるでしょう(笑)

 

ただ、海賊達に《 選択と決断をさせた 》のは、当時では意外な事!?かもしれません(笑)

 

【 分断の暁に 】

そこで、海賊達は話し合いの場を設けます。

恩赦に賛成したのが、国家の理不尽さに反逆し続けて来たホーニゴールドです。

一方、拒否したのが弟子の黒ひげでした。

 

翌日の夜、拒否派の手でイギリスの艦隊が爆破されるものの、これもロジャーズの狙いの内でした。

なぜなら、この爆破によって、ロジャーズは賛成派のホーニゴールドに、

 

拒否派の討伐を命じる《 口実 》を作り上げる事に成功!!!

 

したからです!

 

 

更にロジャーズは、拒否派の海賊を討伐した者に、高額の報奨金を支払いました。

そして、ホーニゴールドは海賊ハンターとして、《 元の仲間達 》を捕らえ続けました。

ここに、ロジャーズの、

 

《 自らの(自分達)の手を汚さずに、火の粉も浴びない 》・・・

見事な!?《 分断策 》が仕組まれていた・・・

 

という事です。

 

ちなみに、拒否した黒ひげ達はカリブ海を離れ、北アメリカの海域で海賊行為を続けるものの、海賊共和国を離れた4ヶ月後に、イギリスの軍艦を攻撃し、絶命しました。

 

 

こうして、海賊共和国も僅か3年で崩壊しました。

一方のホーニゴールドは、その後もイギリス政府に《 従い 》、海賊狩りを続けていた中、スペイン海軍によって逮捕され、処刑されました。

 

そして、国力を増したイギリスは、カリブ海を《 武力により制圧 》しました、、、