公明正大という救世主:後半 ~漫画本「医龍」からのメッセージ~

「第17巻より」:
伊集院が必死で血液を入手したものの、その患者さんはお亡くなりになりました。
そして、朝田は伊集院にご遺族に挨拶をして来いと促します、、、

伊集院:
『 ・・・・・ここから(病院内の窓から)、見送ることにします。
  今・・・ご遺族の顔を見たら、それが目に焼きついて、一生ひきずるような気がして、怖いんです 』

 

朝田:
『 今焼きつけなければ、この先 一生 想像することになる。
  見えない顔を想像し続ける方が、ずっと恐ろしい
  好きな方を選べばいい 』

 

そして、伊集院はご遺族に挨拶をする事に決め、ご遺族の元に向かいますが、「ご愁傷様です・・・」との一言を発し、内心では他にどんな声が掛けられるのか・・・他に掛けられる言葉なんてない・・・と思い悩みながら、亡くなった患者さんのお孫さんの顔を覗き込んだ所、そのお孫さんは悲しみで涙していました。
それを見た伊集院の心の中の声です、、、

 

伊集院:
『 これから先、僕が全力で人を救うことをしなかったら、なんだか・・・君(患者のお孫さん)を裏切ることになるような気がする・・・
  僕は、引き受けたよ・・・
  僕が医者であることを。 』

 

ところで、TOPICSでは《 潜在意識は想像(イメージ)と現実とを区別出来ない 》とお伝えしておりますが、この仕組みや働きから、何か嫌な出来事を無意識も含め繰り返し想い出し続ける事でプチ・トラウマのようなものを自らで生み出してしまう危惧などにも度々言及して来ました。

そして、《 目を背け続ける事の危険性 》も幾度もお伝えしておりますが、これは個人的な出来事に限らず、世の中や社会全般においても同じく当てはまります。

《 自分(自身)で在る(ある)事 》の大切さと必要性、、、

これを今年は特に強く意識して下さい、、、

 

「第19巻より」:
野口はいつ発症するかも分からない病になりましたが、自らの権力を更に強固なものにし、教授選での自らの影響力を誇示する為の飲み会を開きますが、以前とは違って誰一人参加しない状況となってしまいました。

そんな中、朝田は医師として野口の病状の監視の為にも、その飲み会に一人参加します。
勿論、朝田は加藤を教授にするべく、色々と画策をして来た訳ですが、それも加藤が教授になる事により医局が変わり、それが《 患者に対して最も良い治療や環境を提供する事に結び付くとの信念 》の元からです。
そのような背景がある中での二人の会話です、、、

 

野口:
『 少しでもお前に野心があれば、同じ土俵で勝負ができた。
  それならば、僕はここまで追い込まれはしなかったろう。

  僕はね、もう誰かに肩入れするのはやめようと思ってるんだ。
  そう決めて、初めて君がよく見えてきた。
  野心のない男が、政治に強い影響力を及ぼしている不自然さにね。
  今までは、僕の影響力と、君の影響力、この二つは等しく拮抗(きっこう)していたんじゃないかと思うんだよ。

  ・・・・・そこで、僕が身を引いたらどうなる?
  君の影響力だけが、強く医局に作用しすぎると思わない?
  果たして、それは健康な状態なんだろうか?
  君自身、気持ち悪いんじゃない?

  (中略)

  君には、この頃やけに共感することが多くてね。
  強いリーダーシップ、周囲に大きな影響を与える独善的な個性、そして、目的のために、ひたすら駆け続ける執念。

  君が、一番僕に似ている。
  もし君が、その天才的な外科の才能を持ち合わせていなかったら、やはり、権力を望んだかもしれないよ。 』

朝田:
『 ---かもね。 』

 

ところで、これもTOPICSでお伝えしております、

 

権力は幻想であり・・・

従わせようとする者と従おうとする者との・・・

《 共依存 》から権力は生まれる・・・

 

と。
ここに在(あ)るのがいわゆる《 アメとムチ 》になります。

そして、「毒にも薬にもならない」との言葉がありますが、《 逆も又真なり 》であり、「毒にも薬にもなる」という事があります。
そして、何よりも重要なのが《 毒を薬と錯覚しない 》という事になります、、、