時には「厳しさ」を活用したコミュニケーションも ~見て見ぬ振りは真の優しさ!?なのか~

教官:
『 問題なのは、ここに戻って来てからの、君の行動だ。
  授業中、君は些細な事に過敏に反応した。

  大きな音で取り乱し、「自尽(じさつ)」という言葉に異常に反応したな。
  救助訓練でも、爆発実験の時も、君は手が震えていた。

  何かのきっかけで強い恐怖を感じ、感情が不安定になる。
  辛い記憶が蘇ってくるからだろ。
  君は心に傷を負っているな、、、 』

女生徒:
『 もう、大丈夫です。 』

教官:
『 本当に、そうか? 』

女生徒:
『 治りました。 』

教官:
『 君は見て見ぬ振りをしてないか? 』

女生徒:
『 いいえ、、、 』

教官:
『 そうか、、、

 

と、このように教官と女生徒との「やり取り」を、廊下で心配しながら聞いていた同僚達が教室に入るよう促され、教室に入って来ました。

 

教官:
『 もう大丈夫、治ったと言うなら、全員に話せるな
  1年前、ここで何があったのかを、、、 』

 

そして、この女生徒は、当時の内容を話し始めました。
それは、このような内容です。

その女生徒は、先ほどの車を運転していた男生徒と、警察官役をして怪我を負った男生徒と、3人共に仲の良い関係性でした。
そして、車を運転していた男生徒と、警察官役だった男生徒は、共にライバルとして総代(成績トップ)を競っている仲でもありました。
そのような背景があった上での訓練中の事故でした、、、

 

女生徒:
『 事故の事はショックでした。 』

教官:
『 それだけか? 』

女生徒:
『 はい、、、 』

教官:
『 違うはずだ。
  あの日、君が屋上へ向かう姿を見た職員がいた。
  続けろ、、、続けるんだ、、、 』

 

と言うのも、この女生徒は、車を運転していた男生徒が気に掛かり、屋上に向かった所、この車を運転していた男生徒がいました。
そして、この男生徒は、車の事故は故意に(ワザと)起こしたものであり、「嘘」をついた事がバレて、退校届けを出す事を女生徒に告げました。

そこで初めて、この女生徒は訓練中の事故の「真相(自らが総代になる為に、事故を装い、相手を蹴落とそうとした事)」を知りましたが、その車の運転をしていた男生徒を励ましたり、やり直しを進めたりと(退校しないように)説得しようとしました。
しかし、その車を運転していた男生徒は、《 同情かよ。お前は冷たいな。 》と女生徒に吐き捨て、その屋上から飛び降り(自殺未遂)をしました、、、

 

教官:
『 君は何を思った?
  自分を責めてるな。 』

女生徒:
『 私のせいです。
  私が余計な事を言ったから、頑張れとか、忘れろとか、彼の気持ちを考えないで、、、 』

教官:
『 君が苦しんでるのは、その感情だ
  自分が口にした軽率な言葉のせいだと思っている。 』

女生徒:
『 私が悪いんです。 』

 

では、ここで「あなた」が教官だと仮定した時に、この女生徒にどのような「言葉」を掛けるでしょうか、、、
もし、少し考えたら先に進んでみて下さい、、、