「芯」に惚れ込む ~時と場合によっては頑固や意地っ張りも活用してみる~

本当の年の瀬、12月31日の夜、遠山部長は小次郎宅を訪れます、、、
そして、小次郎の母が遠山部長の来訪に対応している中で、

 

遠山部長:
『 いや すまんです

  ご迷惑もかえりみず 失礼千万の訪問 なにとぞおゆるしください

  どうしても小次郎くんと腹を割った話をしたくて・・・

  いてもたってもいられずまいりました

  お話さえできれば・・・

  そして納得さえいけば

  私もこれを最後に来年はまいりません 』

 

しかし、小次郎は面倒くさがって自室に籠もってしまいます。
そのような態度の小次郎に対し、小次郎の母は涙を流しながら、

 

小次郎の母:
『 おまえって子は 血も涙もないの 』

小次郎:
『 母さん そんな情の問題じゃないだろ

  失礼してるのはおれのほうだぜ

  おれの決意に対する侮辱だぜ 』

小次郎の母:
『 ちがいます!! 』

 

と、母は小次郎の頬を叩きました、、、

 

小次郎の母:
『 血の通ってる人間なら そんな鬼のような仕打ちはできないはずです

  母さんがお腹をいためて産んだ子です 父さんが愛情をもってそだてた子です!

  そんな鬼のようなことができようはずがありません 』

小次郎:
『 そうさ そして男の意地をじいちゃんにたたきこまれた子さ 』

 

と、小次郎は遠山部長に会うことを、やはり拒否します。
なお、この漫画は昭和時代のものでもあり、ご両親が揃っていない、あるいは、ご両親がいないお子さんなどへの他意を含む趣旨では一切ありませんので、その意味合いは重々に誤解の無きようお願い申し上げます!
ちなみに、ここでの小次郎の祖父は、小次郎の母のお父さんです(笑)

 

そして、小次郎に拒否をされた遠山部長は、小次郎のご両親の引き留めに対しても丁重にお断りをし、次のような言葉をご両親に話し、その場を去っていきます。

 

遠山部長:
『 指名以来 今年は本当にご迷惑をおかけしました

  オリオールズの人間としてでなく

  遠山個人としてほれてしまったものですから

  しつこい数々のご無礼わかってください

  新田さん よいお年を 』

 

と。
それを見ていたある記者が、記事で徹底的に小次郎を叩く事を武蔵くんに宣言し、それに対し武蔵くんは反論します。
その反論を聞いていた小次郎は、武蔵くんが球界関係者や記者や、その他の大人達よりも、ずっと小次郎の「真意」を理解している事に気づき、武蔵くんをパートナーとして認め、二人の浪人生活が始まっていきました!