「芯」に惚れ込む ~時と場合によっては頑固や意地っ張りも活用してみる~

今度は、破格的な金銭提示も含め、遠山部長が第2回交渉として、小次郎宅を訪れていきます。
すると、

 

小次郎:
『 母さん 会わないよ もう この前はっきりとことわったんだから 』

小次郎の母:
『 でも あれだけの金額を用意されてきてくれたんだから ことわるにしても誠意をもって 』

 

そのような母子の会話が交わされている中、一方の居間では小次郎の祖父と遠山部長が懇談していました。

 

遠山部長:
『 いえ 金ではないんです ハイ どうしてもあきらめきれないんです小次郎くんを・・・

  浪人といわれてるだけに なおさらもったいない気がします 』

 

しかし、小次郎は遠山部長とは顔を合わせる事もなく、外出してしまいます。
このように、オリオールズとの交渉が全く進まない中、他の各球団の大人達は、小次郎を手に入れる為に、あれやこれやと策を巡らしていきます(笑)

このような折、先ほどの(キャッチャー経験のある)武蔵くんが家出をしてきて、小次郎の1年間の浪人パートナーにして貰うべく、懇願しにやって来ましたが断られてしまいます。

 

武蔵くん:
『 おれは 小次郎さんから浪人するときいたあの夜 ねむれませんでした!

  小次郎さんのボールを受けるなど 夢の夢だとあきらめていたのに それが実現できるかもしれないって

  天才の小次郎さんにはわからんでしょ

  天と地のレベルの差があっても 浪人中なら平等の世界で練習ができるんです!

  (家出してきた事に対して)
  そうだ (自分は)親不孝の大ばかやろうだ!

  しかし おれはテコでもこれだけはゆずれん!

  あんた(小次郎)がオリオールズをけったようにね! 』

 

そして、その熱意に対し、小次郎のご家族は武蔵くんを受け入れてくれましたが、当の小次郎はこれまた断固として拒否し続けます(笑)
そのような中、遠山部長が三たび、自主練習中の小次郎の元を訪れてきました。
この時、小次郎は心の中で、、、『 遠山、、、おれをなんだと思ってやがる 』と呟きながら、、、

 

小次郎:
『 おれの拒否をなんだと思ってるんですか 世間の情けを得るために おれを攻めるのはやめてください 』

遠山部長:
『 見そこなうな そんなケチな遠山じゃ~~~ないわい

  きみの意志のかたいことは百も承知じゃ

  しかしのォ この遠山のきみに対する熱い思いを 一度 まともにきく機会を作ってほしいといってるのだ

  一度も意のあるところをきかずに いわば問答無用といわれてスゴスゴかえっていったらスカウトとしての面目が立たん

  いや 面目よりも それすらできん自分自身がゆるせんのじゃ

  男と男の話し合いをやろうじゃないか 』

 

しかし、小次郎はこれさえも拒否し、遠山部長の前から姿を消します。
それに対し遠山部長は『 いそぐことはないさ 時間はたっぷりある 一年間な・・・ 』と語り、、、
そして、年の瀬も押し詰まってきた12月20日、遠山部長の四たびの交渉も拒否されてしまいます。