海原雄山:
『 材料の差だとっ!

  お前がそこまでものを見抜く力がないとは思わなかったわ!

  来いっ、本村がどうやってこの飯を炊き、味噌汁を作ったか、見せてやるっ!! 』

 

そして、本村は自分のした事をお話していきます。

本村:
『 黒い盆の上に広げると、米の一粒一粒の様子がよく分かります。
  欠けていたり濁っていたり、粒が大きすぎたり、小さすぎたりするものは、こうして選び出して捨てるのです。 』

 

つまり、本村のした事とは、米を一粒一粒選別し、その大きさを均一に揃える手間を掛けていました。
この微妙な差により、仕上がりでは山岡士郎とは大きな味の差になりました。

さらに本村は、大豆が粒のまま醸造された味噌にひと味加え、それをすりこぎで滑らかにする一仕事も加えていました。
また、シジミについても米と同様に、大きさを揃える選別をし、それにより、シジミの煮え方にムラが入ったり、生臭くなるのを防ぐ手間を掛けていました。

 

そして、何故、このような手間を加えたのか?を問われた本村は、次のように答えます。

本村:
『 15年前、海原先生が私の家に見えた時、私はどうおもてなしすればよいのか、困り果てました。

  ごちそうを差し上げたくとも貧しい私には高価な材料は買えません、、、

  そこで、私の出来る最善を尽くすしかないと考えたのです、、、 』

 

と。
そして、海原雄山は山岡士郎にたたみかけます。

海原雄山:
『 美食を芸術の域まで高める条件は、それは唯一、人の心を感動させることだ。

  そして人の心を感動させる事が出来るのは、人の心だけなのだ。

  材料や技術だけでは駄目だっ!! 』

 

と。
そして山岡士郎は、次のように振り返ります。

山岡士郎:
『 負けたくやしさで、頭に血がのぼって、本村がどんなに深く心を配っていたのかわからなかった、、、 』

 

と。
そして、これを機に、山岡士郎は究極のメニュー作りに本腰を入れる事を決意しました!!!

 

では、今回の「美味しんぼ」からのストーリーはここで終了ですが、おもてなしの機会と言っても、この本村のした手間や一仕事を加えるというのは、なかなか出来る事でもないでしょうし、日常的に行うのは、それこそ飲食店としての提供であれば別でしょうが、私も含め、一般的に出来る事でもないでしょう(笑)

その証として、唐山陶人が妻となる女性(領子さん)に次のように語り掛けています。