「動機」を捉えるとは・・・ ~麻酔という医療特許と精神医療の身体拘束のケースから~

【 立ち遅れる日本の精神医療 】

日本で英語教師をしていた、27歳のニュージーランドの男性がいました。

2017年5月、男性は持病の精神疾患が悪化したので、

 

日本の精神科病院に入院した所・・・

ベッドに身体拘束をされ・・・

その状態が10日間続いた後に心肺停止に陥り・・・

その7日後に息を引き取った・・・

 

という出来事が起こりました。

この出来事は世界各国でも報じられ、

 

日本の精神医療に厳しい目が向けられる契機

 

となりました、、、

 

 

ちなみに、心肺停止の理由として、

 

身動きが取れない状態が長時間続いた事で・・・

血栓が出来た可能性がある・・・

 

と、家族には告げられました。

 

ところで、現在の日本では精神保健福祉法」で、

 

自分や他者を「傷付ける」怖れなどがあり・・・

他に「代替手段」が無いと医師が判断した場合に限り・・・

身体拘束が認められる・・・

 

という規定です。

しかし、厚生労働省の《 精神保健福祉資料 》によると、

 

日本での身体拘束は、約10年ほど前から倍増していて・・・

現在も1日に約1万人が、精神科病院で身体拘束されている・・・

 

と報告されています、、、

 

 

【 ニュージーランドの状況 】

息を引き取った男性は、2012年に鬱状態になり、ニュージーランドの精神科病棟に入院した事がありました。

ただ、精神科病棟では、

 

家族を含め、いつでも面会可能で・・・

外出も自由な環境・・・

 

でした。

そして、この入院時には1ケ月ほどで回復及び退院が出来ました。

故に、その後に来日を果たし、日本で英語教師をしていました。

 

では、ニュージーランドの《 急性患者への対応の流れ 》を簡潔に紹介します!

 

① 連絡を受けると、医師・看護師等による「危機解決サービスチーム」が症状などの確認を行う。

② 命に関わる緊急の場合には、約1割(10%)の人は病院への入院などが行われる。

③ しかし、残りの約9割(90%)の人は地域の専門家の判断により、小規模ケア施設や在宅で必要なサービスを受ける。

④ 更に、病院に入院した約1割(10%)の人も、可能な限り早期に③のケアに移行する事を目指し、病院のケアを受ける。

 

 

そして、ニュージーランドでは、

 

約100年以上も前から・・・

身体拘束を減らす試みが続けられて来た・・・

 

という「歴史」があります。

また、現在の精神科入院病棟では、

 

身体拘束の器具そのものが・・・

一切存在しない・・・

 

という状況です。

故に、首都のウエリントン市は人口が21万人の中、精神科のベッドは僅か48床です。

 

更に、

 

手で押さえ付ける行為も身体拘束と見做し・・・

「隔離」と併せ2020年までに・・・

身体拘束も隔離も「0」にする目標を掲げている!!!

 

という事です!

 

 

そして、精神医療を研究している日本の医師が、取り組みを実践しているテポー精神保健研究所を訪れた際、次の質問をしました、、、

 

日本の医師:
『 日本では、急性期のケースでは、最初に身体拘束をしてあげた方が早く退院出来ると、(現場の医師等)は言うのですが、、、 』

 

テポー精神保健研究所のスタッフ:
『 その裏にあるエビデンス(根拠や証拠)を疑います。 ニュージーランドでも以前は、身体拘束や隔離は良いものだとの強い信念がありました。 しかし、その後は時間を掛けてエビデンスを示し、学会での講演や出版(物)などを通して、一生懸命に努力をして来ました。

  嬉しいのは、この10年で、仮に身体拘束や隔離をされた場合に、それは「医療サービスの失敗」と言われるようになった事です。 それは「治療ではない」からです。 』

 

そして、番組でインタビューを受けた医師・看護師・医療従事者・施設のスタッフの間の、「共通の言葉」が次のものです、、、

 

《 (患者が)人生をより良く生きるための術を共に考え、そして、見つける為の手助けをしている。 そして、何より(患者を「人間」として扱うという事(尊厳を守る事など)が一番大切で重要である。 》

 

 

では、番組は終了し、締め括りです!