第193回:『 精神病棟の実態・・・? ~ 番組「長すぎた入院 精神医療・知られざる実態」から ~ 』
【 その他参照ワード:隔離収容政策、精神保健法、ライシャワー大使刺傷事件、東日本大震災、原発事故 】
S.Light.M(カウンセリング・ヒプノセラピー・レイキヒーリング・各種セミナー&認定講座)の瀬川です!
今回は、番組『 長すぎた入院 精神医療・知られざる実態 』(Eテレ)を眺めつつ進めますが、今回のテーマには東日本大震災も大きく関わっています、、、
そして、番組で語られている事が、全て真実という趣旨でもなく、別の視点では違った見解もあるでしょう。
ただ、このような番組も「一つの縁・出逢い」です、、、
【 原発事故が発端 】
まず最初に、精神病棟からの退院に結び付いた発端が、
福島の原発事故で、病院からの避難を余儀なくされたから・・・
です!
病院は原発周辺にあり、放射能汚染により、地区と病棟閉鎖の指示が出ました。
当初は他の県や地域に避難し、避難先の病院で世話になりますが、やはり、福島に戻って来たいとの転院希望が相次ぎました。
そこで、福島県内の病院が、避難した患者を一時的に受け入れました。
その病院では、入院の必要がなければ退院の方針で進め、医師が定期的に回診と診断の見直しを行い、症状が落ち着いている患者は地域に戻れる為のサポートをしていました。
しかし、この取り組みにより、精神医療の驚くべき実態が、白日の下に晒(さら)される事になります、、、
【 9割が入院不要 】
この病院に転院したのは、原発事故後5年間で52人です。
そして、その半数が25年を超える入院生活を送っていました。
この状況を目の当たりにし、転院先の病院の医師は、次のように話します、、、
医師:
『 適切な治療をやっていっても、なかなか改善せず、更に入院治療の努力が必要とされる人達は、40名中2名くらい。 つまり、残りの38名は入院を必要としていない。 つまり、9割の方は入院の必要がない。 』
そして、転院した患者の4人に1人が「知的障がい」であるものの、精神疾患でない人もいました。
この点に関し、同じく医師は、次のように話します、、、
医師:
『 そもそも、知的障がいの方は入院も治療もする必要もない人。 一番よりよく生きられる場所を探すのが、一番適切なこと。 』
【 精神科病院大国の原因 】
ここで、現在の日本の精神医療と、そこに繋がる過去の経緯を、簡潔に紹介します!
現在の日本は、
精神科病院大国
と呼ばれています。
その主な理由は、以下の通りです、、、
〇 世界の病床の「約2割」が、日本に集中している
〇 平均在院(入院)日数が、先進国では「28日」であるのに対し、日本では「270日」である
〇 現在の日本で、「1年以上」入院している患者は、およそ「18万人」であり、「5年以上」入院している患者は、およそ「10万人」である
〇 この状況に対し、国連やWHO(世界保健機関)から「人権侵害」であると、日本は何度も勧告を受け続けている
残念ながら、これが日本の精神医療の現状です、、、
では、何故、日本はこのような状況になっているのでしょうか???