あなたも誰かのお手本になっていますよ ~反面教師も活用する~ 

今でもそうかもしれませんが、当時は行政書士の求人などは、ほぼ皆無の状態でした。
そこで私は100通程のお手紙を書き、東京都内の行政書士事務所に送りました。
勿論、全てのお手紙は手書きです(笑)
そのような中で、今回の1つ目の事務所に採用される事となりました。

 

当時においても法律職の世界においては、「丁稚奉公」のような考えが少なからず存在しており、労働環境においてもあまり好ましいものとは言えない点も多々ありました。
入所して最初の給料日を迎えましたが、その事務所の先輩方から「催促しないと給料は貰えないよ」とアドバイスをされました(苦笑)
そこで、敢えて催促と交渉をして、当面は10万円という事になり、初任給は日割り計算の上、5万円程になりました。

 

そこは私の両親からの援助もあり、ひとまずお金の面は無視して仕事を続けていました。
すると、入所早々、事務所の所長と先輩方との取っ組み合いの喧嘩が頻繁に行われたり、銀行からの借金の催促なども頻繁に来る状況である事が分かりました。
また、その先輩方も私の入所後2~3ヶ月程で皆さん辞職していき、仕事もまだほとんど分からない状態の私が一番の古巣となってしまいました。
ちなみに、最近のニュースなどで耳にしたようなお話ですが、その事務所においては所員が同時刻に帰る事が禁止されたり、一緒に飲みに行く事なども禁止されておりました。
当然ながら?そのような事は気にかけずこっそり先輩方と飲みに行っておりましたが(笑)

 

そのように仕事を続けていく中で、その所長はあまり仕事が出来ない方だと理解し始めるようになりました。
そしてある時、東京都庁の職員の方から、次のような言葉を投げかけられました。

 

「あなたの作成してくる書類はちゃんとしているけど、お宅の所長が作成してくる書類はメチャクチャだから、あなたは他の事務所に移って仕事を続けた方が良いと思うよ」

 

と。
これもあり得ないお話のように思われるかもしれませんが、事実です(笑)
そのような状況の中、とにかく仕事を自分一人で覚えてこなしていくという生活を送っていましたが、プラスの側面もありました。
行政やお役所というのは前例の無いケースはあまりやらたがらない傾向がありますが、私が携わった幾つかの依頼においてもそのようなケースがあり、最終的には行政や役所の方もご協力頂き、全国の初ケースの先例になったお仕事も幾つか成し遂げる事が出来ました。
ちなみに自慢話ではありませんので(笑)

 

そして、そのような私の仕事ぶりを2つ目となる事務所の先生方が見てくれていて、その事務所に誘って頂けるようになりました。
私は1つ目の事務所では2年弱ほど働きました。
そして、このTOPICSでは到底お伝え出来ない体験もあります(苦笑)

 

では、このような私の体験があなた自身に起こったとすると、あなたはどのような行動を取っていくでしょうか?
様々な行動がある事と思われます。
すぐに辞める、あるいは、仕事だから我慢するなど・・・どれが正解という事もありません。
そこで、私は入所早々次のように心に決め、仕事を続けるという行動をとり続けました。
それは、

 

一日でも早く辞めて独立出来るよう、良い面も悪い面も吸収してやる!

 

という決心でした(笑)
そのお陰?もあってか、仕事も早く覚えられたという事と、その後の経営者としての仕事の面でも役立った点が多々あります。
今でも大変な体験だったとの気持ちもありますが、そのような体験であったからこそ得るものも多々あったという意味合いも含めて、今では感謝の念も持ちながら振り返る事が出来るようにもなりました。

私達は誰もが皆、

 

誰かの憧れや尊敬としての存在でもあり、それと同時に、反面教師の役割もこなしている

 

という側面があります。
つまり、

 

私達は他の人々がいるからこそ自分を知る事が出来、また、他の人々もあなたからの影響を多大に受け取っている

 

という事です。
反面教師の役割はイヤだな~と思われるかもしれませんが(笑)、完璧な人などこの世にはおりません。
そして、憧れや尊敬の存在であると同時に反面教師でもあるという事は、