あなたも誰かのお手本になっていますよ ~反面教師も活用する~ 

最初は初代キャプテンの谷口くんです。
彼は野球の名門校から転校してきましたが、実は、その名門校では補欠に過ぎず、野球も上手ではありませんでした。
しかし、転校先の野球部に入部する際に今まで通っていた名門校のユニフォームを着てしまったがために、野球がとてつもなく上手い、との誤解を産み出してしまいました。

 

そして、谷口くんはそのことで悩み続けます。
真実を告げるべきか・・・と。
彼は本来の性格が無口で、どちらかと言えば口下手な部分もあり、これが他の野球部員から優柔不断とも捉えられていました。
すると、彼の父親がアドバイスをします。

 

上手くないなら上手くなるよう練習すればいいだけじゃないか!

 

と。
そこで、彼は必死に父親と共に練習に取り組みました。
そして、自分でも気づかぬうちにかなり上達していき、その姿を見ていた前キャプテンから、新たなキャプテンに指名されました。
そこで、彼は前キャプテンに全てを打ち明けますが、前キャプテンは、

 

お前は、自ら練習を続け、周囲の期待に応えて充分上手くなったではないか!

 

とアドバイスをし、谷口くんは新キャプテンを引き受けました。
が、しかし、無口で口下手などの性格から、なかなか人の上に立って指導するという事に向かず、ノックも下手という始末です。
そのような状況の中で、レギュラーを決めなくてはならない仕事などが重荷になっていき、次第に優柔不断な決断などから、仲間の信頼を失いそうになっていきます。
そこで、谷口くんは、

 

諦めずに自分の出来る事を背一杯行う

 

という事を決め、自らの行動を起こしていきます。
そして、その一生懸命な姿を見た仲間も、キャプテンとしてふさわしいとの姿を彼の中に見出し、結束していきます。
そして、最後の試合で指を骨折していながらもプレーし続けるという、

 

決して最後まで諦めないという姿

 

を後輩達に無言で見せる事で、卒業していきました。
そして、次の二代目キャプテンは丸井くんになりました。
彼は、野球選手としては小柄で、言葉も汚く、せっかちでもあり、どちらかと言えば「口より先に手が出る」性格でもありました。
また、我慢ならぬ後輩のプレーに激怒し、試合で負けた原因をその後輩のせいにしたりと、次第にキャプテン失格の烙印を押されてしまいます。
しかし、彼は試合に負けた直後に気持ちを切り替え、様々な学校と交渉し、練習試合の日程を取り付けていきます。
そのような彼の、

 

行動で見せる姿

 

に仲間も奮起し、次第に結束していきました。
そして、丸井くんの卒業後に新キャプテンに就任したのが三代目のイガラシくんです。
彼は野球選手として卓越した素質の持ち主でとても上手です。
そして、彼は初代キャプテン谷口くん、二代目キャプテン丸井くんのチームの元でレギュラーとして活躍し、両方のキャプテンの姿を見続けていました。

 

彼はそのように野球選手として素晴らしい活躍をしていましたので、目標は当然の如く全国優勝を掲げていました。
しかし、その目標を達成するためには、そのレベルに達した選手しか認めない、というある意味非情とも思われる練習や采配を行っていきます。
いわゆる少数精鋭で挑んでいきますが、そのような厳しい練習の元で怪我人が出たりといった状況で大会への出場を断念せざるを得なくなりました。
そこで彼も方針を転換し、