時間は 現実 それとも 幻想 ? ~ニュートンとアインシュタインの説からも~

第117回:『 時間は 現実 それとも 幻想 ? ~ニュートンとアインシュタインの説からも~ 』
【 参照キーワード:時間、幻想、ニュートン、万有引力の法則、アインシュタイン、一般相対性理論、量子力学、パラレルワールド 】

S.Light.M(カウンセリング・ヒプノセラピー・レイキヒーリング)の瀬川です。

朝晩の寒暖差も大きくなりつつある時期ですが、如何お過ごしでしょうか?
スーパーなどに買い物に行くと、秋刀魚や梨や柿なども見受けられ、季節の移り変わりを視覚や味覚でも感じられる時節になってきました。

 

ところで先日、ハリウッド俳優のモーガン・フリーマンが進行を務める「時空を超えて」(Eテレ)という番組を観ていました。
今までも好きでよく観ていましたが、その回では「時間」を取り上げていましたので、今回はその番組の内容も一部ご紹介しながら「時間は 現実 それとも 幻想 ? ~ニュートンとアインシュタインの説からも~」というテーマをお伝えしていきます。

 

私達が時間を認識するためには、通常はほとんどの方が時計を活用していることと思います。
また、時計と言っても体内時計や腹時計、あるいは、小学校の時に習った日時計などもあります。
そして、現在の時刻というのはイギリスのグリニッジ標準時を採用し、そこでの時刻が世界の標準時刻となっています。
言わば、私達が通常認識している時刻の誕生が起こりました。

 

海外旅行をしたことがある方は、ここで時差というものが存在?していることをご理解頂けるかと思います。
陸地で国境が接している国などでは、例えば時差が1時間とすると、国境に1歩足を踏み入れただけで、時間が1時間早くなったり遅くなったりということが起こります。

 

現在では時間の研究というのは幅広く行われていますが、古くは2,500年前の哲学者なども研究していたと言われています。
それでは、皆さんも名前は聞いたことがあると思われる二人の科学者の時間に対する説を簡単にご紹介します。

 

まず、一人目は万有引力の法則を唱えたニュートンです。
ニュートンは時間は絶対的なものであり、何ものにも変えられない不変の性質であるという説を唱えていました。
ちなみに、ニュートンと言えばリンゴが木から落ちるのを見て重力を発見したとされていますが、実際は重力はその以前からすでに周知の現象として認識されており、ニュートンが唱えたのは「リンゴは木から落ちるのに、どうして月は落ちてこないのだろう?」という考察を唱えたと言われています。

 

そして、二人目は一般相対性理論を唱えたアインシュタインです。
アインシュタインによる一般相対性理論においては、時間は相対的なものであり、起こる出来事の関係性によって作られ、変わってくるという説を唱えていました。

 

つまり、ニュートン時間は絶対的に存在し、出来事などの関係性によっても影響を受けることのない、変わることのない性質であるという見方です。
一方のアインシュタイン時間は相対的、つまり主観的なものであり、言わば人それぞれ時間の感覚は変わり得る性質のものであるという見方をしています。

 

そして、現在の科学の世界では、アインシュタインの説が主流となっているそうです。
そこで、2010年にある実験が行われました。
アメリカの国立標準技術研究所という所において、アルミニウムイオン時計という装置を活用したものです。
このアルミニウムイオン時計というのは、世界一正確な時計で、その誤差は37億年に1秒にも満たない誤差だそうです。

 

そして、実験の内容としては、2つのアルミニウムイオン時計を正確な時刻に同期させ、一方は地面に固定し、もう一方は地面から30㎝高い所に据え置きました。
すると、高く据え置いた方の時計は、地面に固定されている時計より少し早く時間が進んだという結果が得られました。
つまり、高く据え置いた方の時計は、地球の重力から遠ざかったため、重力の影響が弱められたことにより、時間が早く進んだということです。

 

例えば、本日宇宙ステーションに向けてある宇宙飛行士が出発したとします。
滞在期間は6ケ月です。
当然地球に帰還するのは今から6ケ月後ですが、それはあくまで地球にいる人達の6ケ月であり、宇宙ステーションで過ごした宇宙飛行士にとってはそれよりも早く時間が進んでいるということです。
もしかしたら6ケ月と1日の滞在であったかもしれませんし、6ケ月と10日なのかもしれません。

 

また、極端な例えでは、重力から遠ざかることで時間が早く進むという実験結果からは、飛行機によく乗る人の方が時間が早く進んでいるということになります。
なお、時間が早く進むという意味は、老化が早く進むという意味合いではありません

 

そして、このアインシュタインの説を採用した実験結果から、時間は一直線的に進むものではなく、場合によっては過去も未来も同時に存在することが可能なのでは?という研究にも繋がっています。
ちなみに、仮に時間が一直線的に進む性質のものとしても、その「時間の向き」というのがどうやって決められているのか?という疑問も残ります。

 

この時間の向きについても、物事がバランスを取るために、右から左に流れる時間の向きがあるならば、その正反対の左から右に流れる時間もあるのでは?あるいは、後ろから前に向かう時間があれば、前から後ろに向かう時間も存在しないとバランスが取れなくなるという説もあります。
余談ですが、以前にブラッド・ピットが出演した「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」という映画がありました。
この映画の内容は80歳で生まれ、その後は年を取るごとに若返っていくというストーリーです。
今回のテーマと直接関連しているものではないですが、興味のある方はご覧になってみると面白いかもしれません。

 

それでは、次は脳における時間の研究を少しだけご紹介します。