真の賢さとは ~賢者の贈り物から~:知り・考え・気づく事の実践

『 明日はクリスマスなのに、、、、、。

  デラは悲しくてたまりませんでした。
  あるのはたったの一ドル七十八セント。
  これじゃ、大好きなジムへのクリスマスプレゼントが買えないわ。

  ジムが一週間に三十ドルかせいでいたころは、なんの苦労もありませんでした。
  でも給料がへってから、生活はきびしくなりました。
  何カ月もがんばってためたお金が、たった、これだけ。

  デラはソファに身をなげだして、思いきり泣きました。
  それから鏡の前に立ち、髪をほどいてみました。
  波うつ髪は膝の下まで届きます。
  デラは心を決めると、手ばやく髪をまとめ、ぼうしをかぶってでかけていきました。

 

さて、ジムとデラ夫妻には、宝物がふたつありました。
  ひとつは、このデラの髪
  もうひとつがジムがおじいさんからもらった金の懐中時計です。
  デラの髪は、女王様の宝石もみおとりするほどつややかだし、ジムの金時計は、王様がひげをかきむしってうらやましがるほどの逸品です。

  デラは通りを歩いていって、かつら屋さんに入りました。
  店主は大柄で青白い、冷たそうな女の人でした。

  「私の髪、買ってくれますか?」デラはぼうしをとって、髪をおろしてみせました。
  「二十ドルだね」店主はさっさと髪を切りました。

  それからの二時間、デラは町じゅうをまわってジムへのプレゼントを探しました。
  そして、ジムの金時計にぴったりな、プラチナの鎖をみつけたのです。
  デラは髪を売った二十ドルをぜんぶ使って、その鎖を買いました。

 

  夕方、七時きっかりに、ジムは仕事から帰ってきます。
  デラは短い髪をジムにみせるのが心配で、神様にお祈りしました。
  ジムがまだ、私をかわいいと思ってくれますように。

  ところがジムはデラの髪をみるなり、とても不思議な表情をしました。
  「髪、切っちゃったのか、、、、、」

  そのわけは、ジムからデラへのプレゼントにありました。
  それは、デラがずっとあこがれていた、美しい飾り櫛だったのです。

  デラは思わず喜びの声をあげ、それから泣き出しました。
  この櫛を飾れる髪はもうありません。
  デラは櫛をそっとだきしめました。
  「私の髪はのびるのがとっても早いから、すぐ櫛を使えるようになるわ」

  そして、ジムにプレゼントをわたしました。
  ジムは時計の鎖をみると、ソファにどさっと座りこんで、ほほえみました。
  「あの時計、売っちゃったんだ。 その櫛を買ってあげたくて」

 

  二人のプレゼントは、どちらも役にたちませんでした
  けれど、二人はおたがいのため、一番大切なものをさしだしたのです。

  賢い人はなんてばかなことをしたものだ、というかもしれません。
  でも、どうでしょう?
  本当の賢者は、ジムとデラのほうではありませんか? 』

 

では、物語はここで終了です!

ところで、クリスマスでも誕生日でも何でも良いですが、皆さんもプレゼントを貰ったり、贈ったりなどの《 経験 》はあるかもしれません。
贈る相手の事を色々と思い浮かべ、気に入って貰えるかな?気に入ってくれたら嬉しいなぁ!などのように、サプライズのようなシチュエーションもある事でしょうし、前もって相手に欲しい物を聞いておいて、それをプレゼントするという事もあるでしょうし、これも悪い事でも何でもありません(笑)

そして、このTOPICSでは、