もう一つの顔&裏の顔はネガティブ??? ~フランケンシュタインから~

怪物:
『 俺は孤独で惨めだ。
  俺と交わる人間はいない。
  だが俺と同じくらい醜(みにく)く恐ろしいならば、俺を拒否する事はあるまい。
  一緒に暮らして、こちらの心が分かる女を創って欲しい 』

ヴィクター:
『 お前のような生き物をもう一つ創れだと?
  一緒になってこの世界を滅茶苦茶にしようというのか。 』

怪物:
『 創造主よ、俺を倖せにしてくれ!
  何の絆も愛情も得られないというなら、憎しみと悪徳を手にするより仕方ない。 』

 

このように、怪物は女性の伴侶が得られるならば人間から離れて暮らすが、さもなくば人間に戦いを挑む!と、、、お互いの運命をヴィクターに委ねます、、、

ヴィクター:
『 あいつの話と、そこに込められた気持ちを考えると、この怪物が繊細な神経を持っている事が分かります。
  だとすれば、自分の力で出来る限りの倖せを与えてやるのが、創造主である私の責務ではないのか? 』

 

苦悶の上、ヴィクターは伴侶を創る事を約束し、ひとまず怪物は姿を消し、ヴィクターは伴侶たる女性の怪物の創造に取りかかりますが、二人の間に子どもが生まれたらなど、、、様々な葛藤の末に創造した伴侶を破壊し、ヴィクターと怪物との関係は完全に引き裂かれてしまいました、、、

怪物:
『 どん底に落として日の目を見るのも嫌だと思うほどの不幸を味わわせてやるぞ。
  お前は俺を創ったが、今は俺が主人だ! 』

 

こうして、二人の関係性や立場は逆転し始めていきます、、、
そして、怪物が復讐の対象として狙いを付けたのがヴィクターの婚約者でした、、、

ヴィクター:
『 私の心の中には、復讐の念ただ一つしかないのです。
  自分がこの世に解き放った殺人鬼が、今でも生きていると思うと、口に出来ないほどの怒りが込み上げます。
  残る手はひとつです。
  生きようと死のうと、この命を懸けてあいつを滅ぼすしかない! 』

 

こうして怪物は追われる立場になり、ヴィクターは怪物を追う立場へとなっていきます、、、
そして、色々な国を渡り歩き、長い時が過ぎていきますが、その所々では「何者か」がヴィクターに食べ物や道を示す目印を残しており、そこには怪物らしき言葉も残されていました、、、

何者か:
『 俺の支配はまだ完成していない、まだ生きているな。
  俺の力は万全だ。
  来るのだ、敵よ。
  命懸けの勝負はまだ先だ
  その時が来るまでは、たっぷりと辛い時間を味わって貰うぞ。 』

ヴィクター:
『 悪魔よ、馬鹿にするな!
  お前かこちらが死ぬまでは、追跡はやめぬ! 』

 

こうして怪物は北極を目指しますが、人間たるヴィクターの体は絶えきれずに前へと進めなくなっていきます、、、

その時、北極に向かう一艘の船が目の前に現れヴィクターは同乗させて貰う事となりましたが、その船中でヴィクターは亡くなりました、、、

すると、その船中に怪物が現れ叫び出します、、、