親子や家庭(夫婦なども含め)でのお悩みの源にあるもの ~宗教2世とドラゴン桜から~

そして、坂根さんご自身も幼少の頃に母親に連れて行かれた集会などでは特段違和感なども感じる事もなく、自然で当たり前な環境と思っており、次のように述べておられました。

坂根さん:
『 和気あいあい、楽しいコミュニティー。
  お母さん達はお母さん達でお互いに子育てをどうするかとか相談に乗っていて、この人達(教団の信者)を仲間や家族と思って一生過ごしていくのだろうな思ってました。 』

 

そして小学生になると、母親から色々と禁止項目が出されたそうで、以下がその一例だそうです。

娯  楽 : TV 映画 キャラクターグッズ 音楽鑑賞 誕生会 など
学校生活 : 七夕 クリスマス会 騎馬戦 部活動 校歌を歌う など
人間関係 : 自由な恋愛 教団外の友人と遊ぶ など

 

このように、ゲームで遊ぶ事も、アニメを観る事も、バレンタインも異教の教えであり(自分達の信じる)神の教えに反すると禁止され、毎日、教団の教えを学ぶ事が学校の勉強よりも優先されていたそうです。
そして、学校行事であった七夕に参加する事を禁止されていた事について、次のように振り返っておられました。

坂根さん:
『 特にすごい抵抗感があったというよりかは、そういうものなんだなぁっていう気持ちで先生に(参加しない事を)話していましたね。
  自分達は正しい事をしていると思っているので、神様の言う事を聞いているから大丈夫っていう感じでした。 』

 

そして先ほどの禁止項目についても、例えば音楽鑑賞では、母親がどれを聞いて良いか悪いかなどの仕分けをし、その基準というのは言わば母親の恣意的なもの(主観?偏見?)によるものでした。
そして、特に母親が強く繰り返し坂根さんに教えていたのが、ハルマゲドンがいずれ起こり世界が滅亡するが、熱心な信者のみが救われ楽園で生き延びるという事だったそうですが、これがいわゆる「優生保護(思想)」という「差別」の温床になっているものです、、、

 

しかし思春期を迎えると、それまで受け入れてきた母親の教えと坂根さんの心が衝突し始めてきました。
例えば、坂根さんは中学校では陸上部に入りたいと話したら、部活動をしているような時間があったら(その分の時間を)神様に奉仕して、そうでないと救われないと言われ諦めたそうです。

また、この教団の他の親達も、自分の子どもが教団の教えを守らないと固いゴムホースで打ち付けるなどの折檻や体罰を与えて子どもをコントロールする(無理矢理に従わせる)事が日常だったそうです。
そして、坂根さんも幼い頃から体罰を受け続けていた事に対し、次のようにおっしゃっておりました。

坂根さん:
『 子どもが正しい道に行く事を(母親が)願って、悪魔を追い出して、ちゃんと神の道に行くように。
  一切、逆らわない人間になっていったんじゃないかなぁって。
  自分で自分を抑えつける、、、 』

 

そして、父親は家庭から出て行き、これについても母親は悪魔の仕業とみなし、熱心な信者以外は全て悪とみなすようになっていったそうです。
これについても、

坂根さん:
『 全部を神か悪魔サタンかで振り分けていくっていう、当たり前な感じでした。
  真ん中が無い、グレーゾーンが無くて、全部が白か黒かっていう、、、 』

 

これは、ここ数年のTOPICSでも繰り返しお伝えしております「(過度な)二者択一」に陥らないように(危険があるから)という事と全く同じ意味を表しております、、、

 

そして、坂根さんは11歳で洗礼を受け正式な信者になりましたが、高校生ぐらいになると教団を辞めたいと思うようになったそうですが、母親は教団を辞めるなら家から出て行けと言ったそうです。
そして、ここ迄を振り返り、次のようにおっしゃっておりました、、、

坂根さん:
『 子どもの時から体罰されているので、なんか、こう、反抗するっていう選択肢が無いんですよね。
  うらやましいなぁと思いました、部活している人うらやましいなぁ、でも、しょうがないなぁって。

  親が良い事、悪い事って全部決めるので、自分は本当は何がしたいのかとか、自分の本当の気持ちって何だろうっていうのが分からなくなっていたんですね。
  なので、感情っていう、何かこういうものを失って、生きてるようで生きていないっていうか、今、考えてみるとですけれど。

  大人になってからが本当の地獄でした、、、 』

 

では、ここ迄の内容におきまして、全てに共通している「源」はお分かりになりましたでしょうか???
それは、