セルフネグレクトと憑依 ~揺さぶられる感情とエネルギーの自然法則から~

そして、2011年に内閣府が行った調査におきましては、セルフネグレクトに該当すると思われる高齢者は推計1万2,000人以上に上るとされておりました。
勿論、対象が高齢者という面もありますので、ここでは「怠る」という面ではなく、ご病気やお怪我などでお体が不自由であったりなどの、お一人では満足に行えていない、などのケースも含まれている事と推測も出来ます。

ただ、この番組内でコメントをされていた専門家の方によると、この数字ですら「氷山の一角」であり、働き盛りの年代も含めた、幅広い層においてセルフネグレクトは増加の一途を辿っているともお話されておりました。

 

では、ここで、この番組内でインタビューを受けていた、セルフネグレクトとされている39歳の男性の方の言葉を少しご紹介して参ります。
この方は、約5年程前からゴミを溜め続け、自らで清掃会社に片付けを依頼したのですが、このセルフネグレクトは仕事に「忙殺」されていた時期から始まったと「振り返って」おられました、、、

 

( 清掃会社の人が、「ゴミを溜め始めてから1年目とか2年目とか、元のゴミの山は低かったの?」との問い掛けに対し )
『 そうですね 』

( 同じ清掃会社の人が、「その時にヤバいと思ってた?」との問い掛けには )
『 あ~ どうかなぁ、、、あんまり、、、 』

 

と答えておられました。
そして、その後、「綺麗に片付けられた部屋」で行われたインタビューに対し、次のように言葉が続けられておりました。

 

『 本当はこっちの(綺麗に片付けられている)方が便利なはずなんですけど。
  (綺麗に片付けられている部屋が落ち着かなかった、最初だけ。

  (中略)

  (お風呂は)汚くなってたんで湯船には浸からなかったが、シャワーで入ってました。
  だんだん(汚い事に)慣れてきた部分はありますね。
  端から見たら汚くて考えられないんですけど。

  (中略)

(ペットボトルを)まとめて捨てようとは思っていたんですけど、まとめてというのが何年も溜まっていった。

  (中略)

  (このような状況に結び付いた原因の一つには、人間関係が)希薄になっているというのはある。
  ちょっと自分(の事)も面倒になる。
  たまの休みで(他の)人と過ごすより、一人が好きなせいもあるかもしれないんですけど、、、 』

 

と、このように語っておられました。
そして、このような片付けの依頼を多く受けている、ある清掃会社の人が次のように話しておられました。

 

( 「ある事を機会に(部屋を)汚す人が多い?」との問い掛けに対し )
『 そっち(何かの機会で)の方が多い。
  根本的に片付け・掃除が出来ないから散らかった、汚れたというのは意外に少ない
  あそこ迄いってしまうのは、要因は別(にある) 』

 

と。
そして、この番組内では、セルフネグレクトにおいては次のような特徴が多い点も紹介されておりました。
それが、

 

(他の人や行政などからの)支援を(頑なに)固辞する・・・

 

とも。
そして、この支援を固辞したケースとして、2016年11月に岐阜市において、70代の夫婦が死後約2ケ月経過した状態で、更に、同居していた43歳の長男は死後約1週間経過した状態で、このお3人方がご遺体として発見されるという出来事(事件)が起こりました。
そして、この長男の方の死因は「餓死」との事です、、、

また、ある51歳の男性が突然死したケースでは、その方の死因は低体温症(体の深部が35度以下に低下)である事が判明したのですが、その方のお兄様が次のようにお話されておりました。

 

『 弟は(金銭的にも経済的にも)困っていた訳ではないが、冷暖房の設備に無頓着な弟だった。 』

 

と。
では、この番組からの紹介はここで終了です。