チャーハン(炒飯)から「本質」を学ぶ(笑) ~時には大胆に、そして、時にはシンプルに~

2つ目のエピソードは、第72巻の第3話に掲載されている「料理の勘」からです。
山岡夫妻が電車に乗っていた所、妊娠中の女性が具合が悪くなったので、(山岡の)妻が通っている知り合いの病院に連れていき、その女性は安静の為に入院する事となりました。

そして、その女性の旦那が知らせを受けて病院にやって来ますが、問題ない事が分かった途端に、やりかけ途中の(賭け)麻雀をしに戻ってしまいました。
この旦那も中華料理屋で働いている、腕のいい調理師ですが、とにかく賭事が好きで、仕事よりも賭事優先の生活を送っていました。

 

そして、その旦那は退院直前の女性(妻)の元に、賭事のお金が足りなくなり、お金の無心(所謂、せびり)にやって来ます(笑)
しかし、山岡始め、病院の先生も含め、この調理師たる旦那を諭(さと)そうとしますが、自分の料理の腕に相当の自信を持っており、耳を貸そうともせず、また、山岡が究極のメニューの担当者である事を知り、

 

調理師たる旦那:
『 ち、何が「究極のメニュー」だ。

  素人が調子に乗って、笑わせんなよ。 』

との言葉を吐き付けます。
そこで山岡は、

 

山岡:
『 なるほど、料理に関しては俺みたいな素人は、相手じゃないと言うんだな。

  (それに対し調理師たる旦那の「当たり前だろ。」との発言に向け)

  さて、そうかな。

  俺は、賭事に狂った料理人を何人か知っているが、例外なく腕はボロボロだな。

  じゃ、俺と料理の勝負をするか?

  俺が負けたら、賭事の金を払ってやる。 』

 

と挑発!?していきます(笑)
そして、料理対決が始まっていきます、、、

そこで、公平を期す為に、二人の事を知らない人々が審査役として集められ、抽選で選ばれた料理が、、、もうお分かりの通り、チャーハンとなりました(笑)
そして、チャーハンでは簡単すぎて物足りないのでは?という審査役の声に対し、

 

調理師たる旦那:
『 だから素人は嫌だって言うんだ。

  チャーハンは簡単なようだが奥が深く難しい

  本職の腕を見せるには、持ってこいの料理だよ。 』

 

と。
1つ目のエピソードのチャーハンを巡っての背景との違いが見えてきましたか???(笑)

 

話を戻しますが、費用に制限がない事から、調理師はフカヒレ・蒸しアワビ・北京ダック仕立てのアヒルのロースト・エビ・中華ハム・スッポンの身など、それこ豪華絢爛のチャーハンを仕上げますが、これがこれで素晴らしい仕上がりでもあり、審査役の人々の美味い!!!との声を吸い上げていきます。

一方の山岡が作ったチャーハンというのは、刻んだネギと炒り卵の具材だけで、隠し味としてカツオの塩辛を入れただけの、えらく簡単なものでした。
この山岡のチャーハンに対し、

 

調理師たる旦那:
『 ふははは、これだから素人を相手にするのは嫌なんだ。

  チャーハンといえば、こんなものしか作れないんだからな。

  勝負は決まりだ。

  たっぷりと支払ってもらうぜ! 』

 

しかし、皆さんのご推察通り、軍配は山岡に上がります(笑)
この判定に対し、

 

調理師たる旦那:
『 そんな馬鹿な!

  あれだけ贅を尽くしたチャーハンより、こんな貧乏たらしいチャーハンのほうが人気があるとは! 』

と反論します。
そこで山岡が、この判定の「なぜなら~」を諭していきます、、、