マトリョーシカという自分 ~「三位一体」という自分自身を意識してみる~

第105回:『 マトリョーシカという自分 ~「三位一体」という自分自身を意識してみる~ 』
【 参照キーワード:マトリョーシカ、インナーチャイルド、ハイアーセルフ 】

S.Light.M(カウンセリング・ヒプノセラピー・レイキヒーリング)の瀬川です。

これまで、このTOPICSにおいても幾度か「インナーチャイルド」そして「ハイアーセルフ」というテーマにも言及してきました。
ただ、やはり抽象的な概念の印象が強いことと、具体的に「自分」との関わりというのが「見えづらい」という点、また、「言葉」だけではなかなか伝わりづらい面もあるかもしれません。

そこで、今回はインナーチャイルドやハイアーセルフを視覚的なイメージを持って捉えてみようと思い、「マトリョーシカという自分 ~「三位一体」という自分自身を意識してみる~」というテーマでお伝えしていきたいと思います。

 

そこで、マトリョーシカという言葉、そして、これがどのような物であるかはご存じでしょうか?
知っている、あるいは、見た事あるという方も多いかと思いますが、簡単にご説明します。

マトリョーシカというのはロシアの民芸品のお人形で、日本風に見ればこけしと達磨を合わせたようなお人形です。
このお人形の特徴は、お人形そのものが1体であるのではなく、お人形の中から同じようなお人形が出てくるという多重的な構造になっています。
通常は5~6体のお人形から構成されていますが、一番小さなお人形を次に大きなお人形が包み込み、それが順に繰り返され、結果的に一番大きなお人形の中には5体ほどのお人形が全て包み込まれるという仕組みです。

 

それでは、3体のマトリョーシカをイメージしてみましょう。
一番大きなお人形を「A」、中間のお人形を「B」、そして、一番小さなお人形を「C」とします。
「B」のお人形の中には「C」のお人形が包み込まれ、そして、一番大きなお人形である「A」の中には「C」というお人形を包み込んでいる「B」というお人形も包み込まれます。

 

そして、「今」のあなたという自分は「B」のお人形に該当します。
そして、「C」のお人形はあなたの中の「インナーチャイルド」に該当します。

 

インナーチャイルドとは、あなたの中に存在する、当時の子どものままの自分です。
インナーチャイルドと言うと、通常は傷付いたままの子どもの自分をイメージする方が多いと思いますが、傷付いている場合に限りません
喜びに満ちている当時の子どもの自分も含まれています。

では、傷付いているインナーチャイルドと、喜びに満ちているインナーチャイルドとの違いはどこにあるのでしょうか?
それは、

 

「今」の自分に統合されているかどうか

 

です。
統合と言うと難しく思われますが、要は「受け入れられているか?」という点にあります。
喜びに満ちているインナーチャイルドは、「今」の自分でもほとんどが無意識のまま統合・受け入れていますので、その存在に気づくことはめったにありません
逆に表現すると、ちゃんと統合・受け入れられているため、わざわざインナーチャイルド自身が「今」の自分に認めて貰おうとアピールする必要性がないとも言えます。

 

では、傷付いているインナーチャイルドはどうでしょうか?
傷付いているインナーチャイルドは、まず自分の存在を「今」の自分に認識して欲しいとの思いから、色々なアピールをしてきます。
なぜなら、認識して貰えない限り、統合・受け入れて貰えないからです。

 

マトリョーシカのイメージで言うと、喜びに満ちているインナーチャイルドたる「C」のお人形は、「今」の自分である「B」のお人形の中にしっかりと包み込まれています。
言わば、母親の胎内の中に包み込まれている胎児と同じような感じかもしれません。

 

しかし、傷付いているインナーチャイルドは、「C」というお人形として、目に見える形で「B」というお人形の目の前に存在しています。
自分を認識して貰うためにです。
つまり、ここでは「今」の自分たる「B」のお人形と、傷付いているインナーチャイルドたる「C」のお人形は、それぞれ独立して存在しています。
本来はどちらも「同じ自分」であるにも関わらずに、、、、、

 

傷付いているインナーチャイルドを癒すというのは、その当時の自分、そして、その当時に起こった出来事、そして、その出来事に関わっている人間関係などの全てを癒すということを意味しています。
そして、ここでの癒すという意味合いは、