環境が人を創る事の功罪(光と闇) ~スタンフォード監獄実験&ジキルとハイドより~:前半

第474回:『 環境が人を創る事の功罪(光と闇) ~スタンフォード監獄実験&ジキルとハイドより~:前半 』

【 その他参照ワード:アブグレイブ刑務所捕虜虐待事件、暗示 】

S.Light.M(カウンセリング・ヒプノセラピー・レイキヒーリング・各種セミナー&認定講座)の瀬川です!

前回そして前々回のTOPICSは、《 混在 》もキーワードの一つでしたが、今回(前半と後半)は、

 

全く異なる2つのテーマを《 統合 》

 

して進めます!

そして、前回そして前々回のTOPICSのポイントとして挙げた、

 

《 順行 》と《 逆行 》と《 共通項 》

 

という視点を、自由に《 繋げて&重ねて 》眺めて下さい!

 

 

ここから、番組『 ダークサイドミステリー 』(NHK BSプレミアム)から、「 封印解除! 禁断2つの監獄実験 ~人は簡単に悪魔になるのか?~ 」の回を、少し眺めていきます!

 

【 スタンフォード監獄実験とは 】

かつて、世界に衝撃を与えた、《 史上最も悪名高い 》伝説の心理学実験があります、、、

それが、1971年に実施された「スタンフォード監獄実験」です!!!

 

この実験では、まず最初に《 普通の 》大学生を「看守役」と「囚人役」に分けます。

その後、両者をスタンフォード大学の地下に作られた(模擬)刑務所に入れ、《 普通の 》大学生が看守と囚人に分かれて生活すると、心身に影響が出るのか???を観察する、社会心理学の実験です。

 

この実験の背景の一つに、当時、刑務所で相次いだ暴動の原因を突き止める 目的 》がありました。

そして、当時、暴動の原因と考えられていたのが、

 

囚人とは、犯罪者で、無法者で、攻撃的かつ衝動的である・・・

看守とは、支配的で、高圧的で、サディスティックである・・・

このような、それぞれの《 性格・気質 》が関係している

 

というものでした。

 

 

【 出発点で躓(つまづ)く 】

実験の考案者は、スタンフォード大学心理学教授のフィリップ・ジンバルドー氏(当時38歳)です。

しかし、ジンバルドーは「性格・気質」ではなく、不自由で劣悪な環境、不当な処罰や虐待、少ない食事などの刑務所の《 状況・環境 》が暴動の原因と考えました。

 

そこで、刑務所の生活に関する心理学研究という《 名目 》で、男子大学生の募集を新聞広告でします。

しかし、実験の《 本来の目的は隠し 》ました。

 

そして、《 一般の 》大学生の中から、性格診断や面談を経て《 平均的な 》21人を選出し、《 個人の性格・気質 》で偏りが生じない為に、コイントスで看守役(11人)と囚人役(10人)に振り分けました。

 

更に、《 リアリティー(臨場感) 》も必要と考え、看守役は制服を着用し、警棒を所持させます。

 

また、囚人役に《 表情を読まれない 》為にサングラスを掛けさせ、本物の刑務所と《 同じ環境 》にする為に、看守役にだけ前日にオリエンテーション(事前説明)が行われました。

その内容が、次のものです、、、

 

ジンバルドーから看守役の大学生への説明:
『 囚人達に退屈やフラストレーションを与える事で、ある程度の恐怖心を抱かせる事が出来る。 囚人達は実験者や君たち看守という支配体制の、思いのままコントロールされているのだと思わせる事が出来る。 』

 

 

更に、「看守の役割は、刑務所の適度な秩序を保つ事」と説明します。

しかし一方で、「暴力行為は禁止だが、囚人達の心理にある程度の圧力を掛け、看守の指示に従わせるように」とのアドバイスをします。

 

そして、3つの監房が作られ、一部屋に3人の囚人を収監し、寝泊まりさせます。

更に、「穴蔵」と名付けられた懲罰房(独房)も作られます。

 

そして、刑務所内の様子は、盗聴マイクと隠しカメラで撮影と記録し、ジンバルドーは《 モニター越し 》に実験を観察します。

そして、実験期間は、当初は2週間の予定でした、、、