赤信号みんなで渡れば怖くないの落とし穴 ~烏合の衆に成り下がらない~

【 第3の謎の組織が判明 】

フェルナンジーニョが誘拐された件は、連邦警察にも情報が入りました。

そして、誘拐現場の周辺では、警察の制服を着た男達が銃を突き付けていたなどの、目撃証言も集まり始めました。

ただ、フェルナンジーニョが誘拐された手口が、

 

ブラジルでは典型的な汚職警察官のやり方

 

でした。

故に、フェルナンジーニョを誘拐した男達は、間違いなく汚職警察官だ!!!と、連邦警察は当たりを付けました!

 

しかし、妻は身代金を支払ったものの、数時間後にフェルナンジーニョは銃殺され、高速道路の路肩で発見されました。

この誘拐事件に関し、2人の地元の汚職警察官が逮捕されました。

実は、ブラジルの汚職警察官は、

 

犯罪者より質(たち)が悪く・・・

犯罪者より危険・・・

 

というのが実態でした。

 

 

そして、汚職警察官は、

 

個人として行動するケースもあれば・・・

ギャングなどの組織の一員として行動するケースもある・・・

 

との両面を持っていました。

例えば、個人のケースでは、麻薬取引の現場に遭遇すると、犯人にワイロを要求し黙認するなどです。

一方、組織の一員としてのケースでは、警察の機密情報を漏洩したり、押収した武器や弾薬を他の犯罪組織に販売するなどです。

しかも、それに留まらず、

 

汚職警察官の中には金次第で・・・

殺人も請け負う・・・

 

というケースもありました。

 

 

【 続々と忍び寄る魔の手 】

三つ巴の戦いが繰り広げられる中、

 

地元の汚職警察官の方が有利に展開

 

するケースが多々ありました。

なぜなら、普段から地元の犯罪者と密接な関係を保っているので、

 

連邦警察よりも早く・・・

金庫破りの犯人達の情報を入手出来る・・・

 

という状況だったからです。

 

例えば、金庫破りには、銀行内部の警備員2人も関与しました。

その2人が、デウシマールとエジウソンです。

先に逮捕されたのがデウシマールですが、「エジウソンも共犯で1億円の取り分を貰った」と、刑務所内で他の囚人達に言い触らしていました。

そして、それらの情報が、即座に汚職警察官の耳に入って来る始末でした。

 

すると、間もなくエジウソンが誘拐され、家族が約2、300万円の身代金を支払い解放されました。

しかし、今度はその後にエジウソンの兄が誘拐され、エジウソンは再び身代金を支払いました。

こうして、「負の連鎖」という魔の手がエジウソンを取り囲み続け、

 

エジウソンは耐え切れず自殺する・・・

 

という末路を辿りました、、、

 

 

このように、

 

犯人達は、連邦警察と汚職警察官の両方から逃げ惑い・・・

連邦警察は、犯人達と汚職警察官の両方を追い掛け・・・

汚職警察官は、犯人達を追い掛け誘拐すると同時に、連邦警察から逃げ隠れする・・・

 

との、「泥仕合」とも呼べる三つ巴の状態でした。

そして、三つ巴になった結果、最終的には容疑者が150人近くに膨れ上がりました!

 

そして、連邦警察が犯人達を逮捕すると、

 

犯人達は当初は怯えていたが・・・

本物の連邦警察に逮捕されたと分かると安心し・・・

更に、早く刑務所にいれて欲しいと懇願する・・・

 

との始末でした。

このように、犯人達は自分自身は然り、家族も含め、

 

汚職警察官から命を狙われる日々

 

が続きました、、、

 

 

【 巻き込まれる一般市民 】

事件から9ヶ月後の2006年5月、

 

昼は穏やかなサンパウロの町が・・・

夜は一変する・・・

 

との事態になりました。

なぜなら、サンパウロを拠点とする犯罪組織「州都第一コマンド(通称PCC)」が、

 

警察署の襲撃を始めた

 

からです!

 

PCCの主な収入源は、麻薬密売や銀行強盗などです。

そして、日本を含む世界28カ国に活動基盤があり、メンバーは約3万5千人いると推定されます。

そして、メンバーには様々な掟(おきて)が課せられている反面、結束も固い面があります。

そして、フェルナンジーニョとモイゼスもPCCのメンバーでした!

 

つまり、警察署を襲撃したのは、

 

(汚職)警察官がPCCのメンバーを誘拐や恐喝したから!!!

 

との報復の意味合いがありました。

更に、汚職警察官がPCCのリーダーであるマルコラの子どもを誘拐し、身代金を要求した事が報復の「引き金」となりました。

 

 

そして、PCCと警察の攻防は、

 

拡大と過激化の一途を辿り・・・

一般人にも被害が出始める・・・

 

という様相を呈しました。

更に、手当たり次第に民家も放火され、学校や商店や銀行は閉鎖を余儀なくされました。

バスも運行を止め、最大都市であるサンパウロは、

 

数日間に渡り機能麻痺に陥る

 

という非常事態になりました。

そして、暴動は2週間に渡って続き、一般人を含め約560人が死亡したと言われます、、、

 

 

【 漏れた本音 】

事件から3年後の2008年、アレマゥンも逮捕され、金庫破り事件は収束に向かいました。

そして、アレマゥンが逮捕された際、次のように呟きました、、、

 

アレマゥン:
『 これでいい。 逃げるのは疲れた。 』

 

それから1年後、4年に渡る逃亡の末、モイゼスも逮捕されました。

そして、同じくモイゼスも逮捕の際、次のように心中を吐露しました、、、

 

モイゼス:
『 誰も助けてくれない、寂しい生活だった。 もはや、仕方がないが、、、 』

 

こうして、総勢34人が関与した金庫破り事件ですが、判明しているだけでも誘拐が6件、その内の4人が殺害されました、、、

そして、未だに逮捕されていないのは、一人だけです、、、

 

では、番組は終了し、締め括ります!