【 心肺停止に陥るも 】
約2ヶ月が経過した頃、大量の出血と同時に、輸血が繰り返される日々になりました。
故に、大内さんの心臓は全身に血液を送り出す為に、
激しく鼓動し続けていた
という状態でした。
この時の心拍数は1分間に120以上と言う、マラソンと同じくらいの負担が掛かっていました。

被爆59日目、大内さんの心臓が突然停止しました。
心肺蘇生で一旦は動き始めるものの、すぐに停止します。
再開と停止を3度繰り返しながら、分刻みで心臓マッサージと強心剤の投与を続けた結果、1時間ほどで心臓は自らの力で鼓動を快復させました。
しかし、心停止の影響により脳や腎臓などを含め、全身の臓器が深刻なダメージを受けました。
そして、病状は急速に悪化し、家族の呼び掛けにも答えられない容態になりました。
このように、機械と薬が大内さんの命を支えている中、
諦めない家族の姿が・・・
医療従事者の支えになっていた・・・
という、誰もが「必死」でした、、、

【 暴走する免疫細胞 】
被爆65日目、血液中の免疫細胞が異常を来し、
正常な白血球などを攻撃し始める
という事態になりました。
そこで、輸血と血液を増やす薬の投与が繰り返されるものの、白血球もゼロに近くなり、打つ手が無い状態でした、、、
前川さん:
『 前にも進めない、後ろにも下がれない。 かと言って、何か良い方法や解決策がある訳でも無いという、全くの手詰まりの、閉塞状態というのが正直な気持ちでしたね。 』
そして、異常を来した免疫細胞は、妹の細胞が作った白血球まで攻撃し始めました、、、

【 延命しない決断 】
被爆81日目の夜、前川さんは家族全員を呼び出しました。
そして、
今度、心臓が止まっても・・・
もう蘇生措置はしない方が良いと思う・・・
と家族に説明しました。
前川さんの提案に対し、家族も同意しました。
そして、織り続けていた鶴も、間もなく1万羽に達する所でした。
被爆83日目の1999年12月21日、
初めて顔のガーゼを外して・・・
奥さんと息子と面会を果たす・・・
という事になりました。
息子は『 頑張って 』と声を掛けました。
そして、奥さんは泣いた姿を人前で初めて見せましたが、その姿を見ていた看護師は、
我慢しながらの涙
と感じたそうです。
その夜、大内さんは息を引き取りました、、、

【 問い掛ける心臓 】
ここまで眺めて来たように、
人間の体を内側から破壊し続けるのが・・・
放射線被曝!!!
です!
そして、放射線障害は大内さんの体の隅々にまで及んでいました。
しかも、それ迄の「医学の常識」では、
放射線の影響を最も受けにくいとされていた・・・
筋肉細胞も例外では無かった・・・
という事態が、大内さんの体内では起こっていました。
しかし、
一ヶ所だけ筋肉細胞が「綺麗に」残っていた臓器が・・・
心臓(心筋細胞)!!!
でした!
つまり、
心臓だけは細胞を再生し続け・・・
最後まで生き続けていた・・・
という事です、、、
それに関し、前川さんは話します、、、
前川さん:
『 今回の事で、肝心なのはやっぱり、人間の作ったものが一歩間違うと、とんでもない事になる。 そのとんでもない事も、本当に我々一介の医師が何ともしようが無い。 例え、どんな最新の技術や機器をもってしても、到底とても太刀打ち出来ない、破滅的な影響をもたらす事を実感しました。 』

では、番組は終了し、一つだけ私の個人的な見解をコメントします、、、
それは、
心臓は「ハート」と呼ばれ・・・
ハートは「愛情」の象徴・・・
という事です、、、

そして、今回は「問い掛け」の形で、一言だけ締め括ります!
それは、
もし、あなたが大内さんの「立場」だったらという・・・
あなたなりの「想像力」を活用した時に・・・
あなたは、「心身共に」治療に耐える事が出来ますか???
あなたは、最後まで「生き抜く」事が出来ますか???
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