昭和の高度成長から学ぶ成熟と成長の違い:前半 ~過去の栄光にすがらない~

【 嗅覚を活用して気づく 】

昭和30年代には人口が増えるに従い、ゴミも増え続けました。

道路へのポイ捨ては当たり前、更に川へ生活用水を排泄する事から、

 

川は悪臭で立ちこめる

 

という現象が至る所で起こりました。

ちなみに、この頃はタバコも至る所で吸えるのも然り、

 

今では考えられないシチュエーション(場面)での喫煙!!!

 

も数多く見られました!

例えば、電車やバスの中は当然、病院内も喫煙可能や、役所の公務員もタバコを吸いながらの応対が当たり前でした(笑)

 

 

そして、特に全国的に問題になったのが、

 

電車から垂れ流される屎尿(しにょう)

 

でした。

この頃の電車のトイレには排泄設備が無く、出した物を「外に流すだけ」でした。

故に、

 

沿線の民家の洗濯物に被害が生じる「黄害」

 

と呼ばれる社会問題になりました。

 

しかし、いわゆる「箱物」としての住宅建設のみが優先され、生活インフラは「後回し」にされました。

故に、この頃の全国の水洗トイレ普及率は10%ほどで、多くは汲み取り式でした。

都市部の東京では1日に約6000トンが汲み取られ、肥料として農家に提供された排泄物もあるものの、「安全」だからという理由で、残りの40%近くは東京湾の沖へ捨てられました。

 

 

ところで、福島の原発の汚染水に限らず、他の原発でも温排水などを含め、海に流出させています。

そして、原発の本質を表す言葉が、

 

トイレの無いマンション

 

です。

いわゆる、核のゴミの最終処分の場所も方法も決まっていないにも関わらず、「増え続ける一方」だからです。

 

そして、

 

嗅覚が活用出来るのは・・・

悪臭や異臭に限定されない・・・

 

という特徴があります。

なぜなら、同じく魂の視点では、

 

魂と密接に繋がっているのが嗅覚

 

という器官(感受性)だからです(笑)

例えば、

 

焦臭い話(には注意する)

 

のように機能します!

 

 

【 東京オリンピックが端境期(はざかいき) 】

1959年(昭和34年)、5年後に向けた東京オリンピックの開催が決まりました。

すると、翌1960年(昭和35年)に組閣された第1次池田内閣は、10年で所得を2倍にする「所得倍増計画」を掲げました。

しかし、政策の主軸は減税や金利の引き下げなどで、

 

企業の活性化を目的

 

としたものでした。

 

そして、1950年には労働人口の半分以下だったサラリーマンは増え続け、1970年には7割に達しました。

故に、この頃から都市部では、乗車率300%以上の地獄の通勤ラッシュが始まりました。

勿論、通勤のみではなく、子どもの通学も含まれます。

ちなみに、現在はラッシュ時でも、乗車率130%ほどです(笑)

 

そして、東京オリンピックの開催が決まると同時に、首都高速道路の建設が始まりました。

しかし、既に都市部の東京都心には「スペース」が無いので、既存の道路や川の上に、

 

無理矢理に道を作った・・・

 

というのが実態でした。

 

 

そして、道路に限らず、ホテルやビルや競技場などの建設も加速しました。

そして、「奇跡の建材」として重宝されたのが、

 

アスベスト(石綿)

 

でした。

なぜなら、アスベストは値段が安く、耐火・断熱・防音に優れ、加工しやすかったからです。

 

しかし、「後に」人体への悪影響が判明するとは、

 

当時は「知る由」無かった・・・

 

という事なのでしょう、、、

 

更に、オリンピックの開催に間に合わせる為に、地下鉄や建設現場の安全対策は「後回し」にされました。

現場で働く主な労働者は、都市部ではなく「地方」の農村からの出稼ぎ者などが多くを占めました。

故に、事故が相次ぎ、オリンピックの前年には2200人が死亡し、負傷者は12万人を超えました。

 

そして、労働者の賃金は安く、食い繋ぐ為に民間の血液銀行へ「血を売る(売血)」行為が流行しました。

そして、血液銀行の供給で輸血用の血液の97%を賄っていたものの、輸血された患者に多くの病気を引き起こしました。

 

 

ところで、TOPICSでは、

 

おもてなしとは・・・

その国や土地に住む国民や人も含まれる・・・

 

と伝えています。

しかし、現在の日本では、

 

観光収入目当てのみの政策を押し進めた結果・・・

オーバーツーリズム・・・

 

という問題が引き起こされています。

しかも、あらぬ方向に転じて、

 

外国人に対する排外主義

 

に繋がっている側面もあります。

勿論、外国人ではマナーや習慣を「知らない」面も関係している事でしょう。

しかし、オーバーツーリズムには、観光する「日本人」も含まれています。

 

故に、

 

人の振り見て我が振り直せ

 

という姿勢を、今一度、想い出す事が大切で必要です、、、

 

つまり、

 

あらゆる事を・・・

後回しにしない!!!

 

という事です!

 

 

では、今回の前半をシンプルに締め括ります!

 

【 過去の栄光にすがらない 】

アメリカを筆頭に、日本も含め世界各国では、

 

過去の栄光を取り戻す

 

かのような言動と風潮が渦巻いています。

 

しかし、過去の栄光を、

 

そっくりそのまま取り戻すのは不可能と同時に・・・

同じ状態を取り戻そうとすると・・・

更に強烈負の面を・・・

再び経験する・・・

 

という事になります。

 

故に、

 

過去の振り返りを元にし・・・

善後策を含めた・・・

新たな「何か」を構築する事が大切で必要!!!

 

という事です!

 

 

これが、

 

「温故知新」の真の意味であり・・・

古い何かに囚われる事ではない!!!

 

という事です!

 

そして、次回に繋がるヒントの一つに、

 

自分を大切に出来ない人は・・・

他者も大切に出来ない・・・

 

という視点があります、、、

 

では、次回は東京オリンピックの開催から、現在に繋がる過程を眺めます!

 

※ 関連TOPICSはこちら

・ 『 「今」の地続きが「未来」になる ~たまの「さよなら人類」から~ 』

・ 『 薄れゆく記憶には気づけば良い ~2つの雪印事件から学び取る日本の現状も~ 』

・ 『 仕事(職場など)のカルマ(業)は膨らみやすい!? ~真の動機という軸や芯をしっかりと保つ~ 』

・ 『 「美味しんぼ」というメタファー(物語)から考える「おもてなし」 』

 

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