【 よくばりな犬 】
昔々のお話。
ある肉屋の前で、犬が一匹、ダラダラとよだれを垂らしていました。
美味しそうな肉だなあ。
ああ、お腹が空いて死にそうだ・・・。
よし、盗んでやれ!

犬はさっと店先の肉を咥(くわ)えると、全速力で駆け出しました。
「こら、待てえ!」
肉屋さんは叫んで追いかけましたが、犬は走って、ドンドン逃げていきます。
そして、町はずれの澄んだ綺麗な川までやって来ました。
ハアハア。
ここまで逃げたら、肉屋のおやじさんも追いかけて来ないだろう。
犬はホッとして立ち止まりました。
川には橋が架かっていました。
犬は、肉を咥えたまま橋を渡ろうとして、ふと川を見下ろしました。
おや、川の中から僕のことを見ている犬がいるぞ。
変な奴。

そう思った犬は、「うー」と、低く唸ってみました。
すると、川の中の犬も、「うー」と、唸り返してきます。
実は、川の中の犬は、水に映っている自分でした。
でも犬は、そうとは気づかず、他の犬がいると思ったのです。
あの犬も肉を咥えているぞ。
僕の肉よりずっと大きいじゃないか。
よし、あの肉もらっちゃえ。

犬は、肉を咥えたままで、「うー」と、何度も低く唸って、川の中の犬を脅しました。
すると、川の中の犬も唸り返して、こちらを脅してきます。
ちえっ、僕を脅そうっていうのか。
生意気な。
そうはいくもんか。
食いしん坊で欲張りな犬は、その肉を僕によこせ!という気持ちを込めて、「うーうー、わん!」と、吠えました。
その途端、咥えていた肉は川の中へ、ぽちゃん。
流れていってしまいましたとさ。

では、メタファーも終了ですが、「余韻」を壊さぬように、一言だけ締め括ります!
【 「しなやか」に視点を行き来する 】
パーソナルスペースを設定する際には、
自分の「主観的な感情」に素直になると同時に・・・
自分を「客観視する理性」を忘れないという・・・
「両方」の視点を、常に行き来する!!!
という事で、よくばりな犬に陥る事を防いでくれます(笑)
そして、何よりも大切で必要なのが、
相手にもパーソナルスペースがある事を「尊重」し・・・
自分のパーソナルスペースを「しなやか」に保つ!!!
という事です!

そして、この相手とは、
他者に限らず・・・
自分も含まれる!!!
という事です!
なぜなら、私達は誰もが、
多面多層な存在!!!
だからです!
言わば、私達は誰もが「色々な顔」を持っているという事です(笑)

つまり、多面多層であるからこそ、
パーソナルスペースも「一元的」にはなり得ず・・・
その時々で「臨機応変」に設定するのが・・・
「しなやか」な人生を創造する!!!
という事です!
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