グリーンウォッシングに見る「仏作って魂入れず」 ~蔓延する「やってる感」~

【 人間よりも経済優先 】

アマゾン先住民族は、土地等の剥奪に荷担するクレジット購入をしないよう訴えています。

例えば、ペルーのコルディジェーラ・アスール国立公園の一部では、

 

先住民族は国立公園を建設するとの理由で追い出され・・・

家や畑や家畜などを奪われている・・・

 

という事実があります。

しかも、国(政府)は立ち退きに際し、必要な補償をするとの約束も反故にしています。

 

 

そして、国立公園はクレジット効果の対象地域となり、

 

国(政府)が儲かる

 

という事です。

それどころか、国立公園の隣接地では、国(政府)の許可を得た企業が「開発」と称した森林伐採を行っています。

つまり、

 

植民地主義

 

の現れです。

 

 

そして、先住民族は森林内の活動も禁止されました。

この活動には、長きに渡って「森林を保護」する面が含まれているにも関わらず、、、

 

先住民族のリーダー:
『 先進国企業はただ、私達の現実を知らない世間を欺こうとしているだけだ。 お金さえつぎ込めば、環境への影響を修復出来ると思っているのだ。 彼らは本当に自然や生物多様性を大切にしているのではなく、企業のイメージをウォッシュしているだけだ。 』

 

では、番組の紹介は終了ですが、勿論、適正な気候変動対策に取り組む企業も、クレジット効果の適切な判断を下す認証機関も存在しています。

ただ、

 

選ぶ際には目利きが必要!!!

 

というのが現状です!

 

 

では、視点を変えて、漫画本『 美味しんぼ 』(作:雁屋 哲、画:花咲アキラ、小学館)から、第19巻掲載の「 仏の足 」の回をメタファー(物語や比喩・暗喩)として少し眺めます!

 

【 真の動機と理由の関係を考える 】

山岡士郎が勤務する東西新聞社の社会部に、加川という社員がいます。

しかし、最近の加川は同僚に昼ご飯のお金を立て替えて貰い、しかも一切返さない事が相次いでいました。

更に、禁止されているアルバイトをしていた現場を、山岡に見つかりました。

山岡が理由を尋ねると、「アルバイトを黙ってくれたら話す」と加川は言いました。

 

そこで、同僚の栗田ゆう子を含む三人で、美術品の蒐集家の大蔵を訪ねます。

すると、大蔵は山岡とゆう子に菩薩の仏像を見せました。

実は、この仏像は七世紀の作品で、加川の家に先祖代々受け継がれて来たものでした。

しかし、戦後の混乱期の生活苦から、加川の父が売りに出しました。

そして、加川の父は仏像を手放した事を、死ぬまで悔いていました。

 

 

その後、仏像は大蔵の手に渡り、仏像展に出展していた所、加川が発見しました。

そして、生前の加川の父は「仏像を取り戻したい」と言い続け、「仏像を探し出して欲しい」と加川に遺言していました。

つまり、大蔵から仏像を売って貰う為に、

 

お金が必要

 

というのが理由でした。

 

【 憑き物が落ちた!?二人 】

しかし、大蔵は加川を揶揄(からか)うかの如く、「手放すのが惜しくなって来た」と話し出し、嫌みたらしく「電灯の下で、じっくり拝もう」とテーブルの上に乗り出しました(笑)

それを止めようとした加川は大蔵と一緒に転倒し、二人は足をケガしてしまいました。

更に、仏像の足も折れて、壊れてしまいました。

 

 

後日、山岡は加川を、ゆう子は大蔵を励ます為に、二人には知られずに同じ店に招く事に成功しました。

鉢合わせの恰好になった二人は、お互いに怒鳴り合います。

そこで、ゆう子が騙して招いた謝罪をすると共に、

 

山岡:
『 でも俺たちは、お二人が憎しみ合うのはおかしいと思うんです。 』

 

そして、山岡の指図で作られた料理が続々と運ばれて来ます。

 

アヒルの足 → ニワトリの足 → ブタの足

 

そして、山岡が「中国では体の悪い箇所と同じ臓器を食すと良い」との話を二人にしました。

すると、二人は料理の「共通点」に気づき、一緒に大声で笑い出しました!

 

 

大蔵:
『 わっはっは・・・ いやはや何だかアホらしくなって来たよ。 加川くん、もう金なんかいらんからあの仏さま引き取ってくれたまえ。 』

加川:
『 あはは・・・ ご冗談でしょ? 』

 

大蔵:
『 本気だよ。 美術蒐集家としては、仏像の足が折れたのは大問題だが、きみにとっては仏さまは仏さま、そんなこと何でもないでしょう? 』

加川:
『 仏さまが足を折ってくださったから、私は軽症で済んだんです・・・ こんなありがたい仏さまはありません。 』

 

こうして、万事メデタシになりました(笑)

 

 

では、メタファーも終了し、魂の視点も含めて締め括ります!