シンプルと複雑は両雄並び立つ ~ナホトカ号事故とモンブラントンネルから~

第566回:『 シンプルと複雑は両雄並び立つ ~ナホトカ号事故とモンブラントンネルから~ 』

【 その他参照ワード:ヨーロッパアルプス、メタファー 】

S.Light.M(カウンセリング・ヒプノセラピー・レイキヒーリング・各種セミナー&認定講座)の瀬川です!

「水と油」との言葉がありますが、

 

水と油が、互いに溶け合わないように・・・

性質が合わず・・・

しっくり調和しないこと・・・

 

という意味です!

 

そして、一見すると、

 

シンプルと複雑も同じ・・・

 

と感じやすいですが、果たして、、、

 

 

そして、今回は潜在意識に届けやすくする「メタファー(物語や比喩・暗喩)」を、特に色濃く「混ぜ合わせて」います!

故に、読み終えた後に、分かるようで、よく分からないという感覚で大丈夫です(笑)

 

では、番組『 アナザーストーリーズ 』(NHK BS)から、「 ナホトカ号重油流出 日本海を救った人々の力 」の回を少し眺めます!

 

【 ナホトカ号事故とは 】

1997年1月2日、ロシア船籍のタンカーのナホトカ号が、島根県沖で大嵐に遭遇しました。

船は真っ二つに折れ、後ろ半分は沈没し、船首だけが残りました。

 

しかし、船首は大量の重油を垂れ流しながら、海を漂い始めました。

しかも、流れ着く先も全く予測出来ない状況でした。

 

ただ、

 

後に、日本海の奇跡

 

と語り継がれる展開を見せます、、、

 

 

【 黒く染まる海での人海戦術 】

2日後の1月4日、海上保安庁から福井県庁へ連絡が入り、県の職員に待機命令が出ました。

当初、待機命令は程なく解除される見通しでした。

 

翌1月5日、ナホトカ号は強風と荒波に揉まれ、蛇行しながら福井県へ近づき始めました。

ただ、当初は対馬海流に乗って、石川県の方へ北上すると見込まれていました。

 

しかし、1月7日、ナホトカ号は急な北風に煽られ、突如として針路を変え、福井県の三国町へ向かい始めました。

そして、岸から僅か200メートルの浅瀬に座礁しました。

更に、座礁の衝撃でタンクが破裂し、満杯の重油が一気に溢れ出しました。

 

すると、三国町の浜辺はみるみる内に、黒く染まり始めます。

そこで、漁師や住民など100人以上が浜辺へ向かい、重油を掬(すく)ってバケツリレーで回収する、「人海戦術」に取り組みました。

 

 

【 海が死ぬ 】

しかし、あまりにも大量の重油で、バケツでは対処し切れない状態になりました。

そこで、ドラム缶の回収に変更するものの、同じくすぐに一杯になってしまい、バキュームカーを投入して重油の吸い込みを試みました。

しかし、すぐにホースが詰まってしまう事態となりました。

 

なぜなら、ナホトカ号が積載していたのが、「C重油」と呼ばれるものだったからです。

C重油は海水と「混ざる」と膨張し、容積が3倍から4倍にもなり、バターや餅のように粘り気が増す性質でした。

しかも、次第に固まり始め、そのまま放置すると回収出来ないまま、海底に沈んでしまう怖れがありました。

 

 

自衛隊や警察にも応援要請が出され、県の職員も回収に当たりつつ、対策会議を開くものの、一向に「方針」がまとまりません。

更に、重油は福井県以外の海域にも流れ始める一方、国(政府)は全く動かない「体たらく」でした。

しかも、流失した重油は約2、800キロリットルと見込まれ、回収しても次々と重油が押し寄せ、もはや待ったなしの状況でした。

 

そして、誰もが、

 

海は死んだ・・・

 

と思いました、、、