イゾラドから想い出す人間同士:後半 ~分かち合うコミュニケーション~

第592回:『 イゾラドから想い出す人間同士:後半 ~分かち合うコミュニケーション~ 』

【 その他参照ワード:南米アマゾン、マシュコピーロ 】

S.Light.M(カウンセリング・ヒプノセラピー・レイキヒーリング・各種セミナー&認定講座)の瀬川です!

まず最初に、前回のおさらい&ポイントです!

ペルーでは、

 

イゾラドとは、文明社会と接触した事の無い先住民

 

を意味します。

そして、

 

姿を現したイゾラドをマシュコピーロ

 

と呼びます。

そして、

 

マシュコピーロとは、凶暴で野蛮な人間

 

を意味します。

 

 

そして、同じく前回の問い掛けです!

もし、あなたが、

 

地球外生命体と出逢ったら・・・

どのような感情(思い)を抱きますか???

どのような対応(行動)をしますか???

どのような自己紹介(言葉)をしますか???

 

そして、前回は、

 

2015年を最後に・・・

イゾラドが姿を消した・・・

 

という場面で終わりました、、、

 

 

では、10年後の本年(2025年)に放映された番組『 NHKスペシャル 』(NHK)から、「 イゾラド 最後の森の奥で 」の回を少し眺めます!

 

【 時代は繰り返される??? 】

2024年11月、番組の調査団が10年前と同じく、アマゾンで最も上流にある集落の一つで、30年ほど前に開拓されたイネ族の集落のモンテ・サルバードに向かいました。

しかし、つい先日まで36家族が暮らしていたものの、子どもと女性を中心に、多くの住民が別の町に避難していました。

実は、10月21日に、

 

イゾラドが10年振りに現れた

 

という出来事が起こりました。

 

現れたイゾラドは大人数で、弓矢や槍を所持する人もいました。

そして、イゾラドがバナナを求めて来たので、村長はボートに乗せて与えました。

すると、イゾラドはバナナを受け取り、森の中に戻って行きました。

 

しかし、程なくして、集落で飼われていた犬が死骸で見つかり、毒が塗られた矢が残されていました。

そして、10月26日にはイゾラドが放った矢により、集落の男性が瀕死の重症を負いました、、、

 

 

【 先に手を出したのは!? 】

10年振りの接触の際に、村長は気に掛かった点がありました、、、

それが、

 

イゾラドが「ムカチリ」という・・・

「洋服」を意味する言葉を頻繁に告げて来た・・・

 

という事です。

更に、

 

ムカチリを着ている人は悪い・・・

 

という事も告げて来ました。

 

 

そこで、村長達は捜索の為に、集落の男性が襲撃された場所に向かいました。

すると、イゾラドの生活の痕跡が見つかった事に加え、森の伐採業者が過ごすキャンプにあった、鉄製の鍋も残されていました。

当然ながら、本来であれば文明と未接触のイゾラドが、鉄製の鍋を作れるはずもなく、手に入れる方法もないはずです。

つまり、

 

開発との名目の森林伐採の手は・・・

イゾラドの保護区に隣接する・・・

森の奥深くにまで及んで来ている・・・

 

という事実を意味します。

そして、この地で伐採され、輸出される木材は、

 

多くの先進国で重宝している・・・

 

という代物です。

更に、開発を押し進める為に、

 

同時に道路も作った事で・・・

イゾラドの保護区の多くの地域が・・・

車で侵入可能な状態・・・

 

になりました。

 

そして、同じく少し前の2024年9月、伐採現場で作業員の遺体が発見されました。

そして、槍で突き刺されたのが死因と判明しました。

ただ、作業員が先に発砲した可能性なども残されており、真相は闇の中です、、、

 

 

【 分断されるペルーの世論 】

ペルーでは、世論が大きく分断されています。

一つは、イゾラドの保護区を、

 

更に拡大して・・・

イゾラドの人権をもっと尊重すべき・・・

 

とのものです。

 

一方、2025年6月のペルーの国会で、一人の政治家が発言しました、、、

政治家:
『 文化省がイゾラドの存在を “ 創作 ” した事で論争が起きているが、ジャングルにはイゾラドは存在しない。 どこにイゾラドがいるのですか? その映像はどこにあるのか? 誰かこれらの映像を見た事があるのか? 誰も見た事がない。 これはペルーのアマゾン開発の妨げとなっている。 』

 

 

【 迫害の歴史 】

この500年近く、イゾラドが暮らす森を、

 

文明社会が削り続けて来た

 

という実態があります。

故に、2002年にペルー政府は、僅かに残されていた森をイゾラドの保護区に指定し、外部の人間の立ち入りを厳しく制限して来ました。

 

実は、モンテ・サルバードの村長の祖先も、

 

ゴム農園で奴隷の如く働かされていた

 

という時代がありました。

故に、奴隷の苦しさから農園主を殺害して、イゾラドは逃げ出しました。

この時、

 

一部のイゾラドが森の奥へ戻ったと同時に・・・

行方不明になったイゾラドも数多くいた・・・

 

という歴史が残りました、、、